Google Now: クールと薄気味悪さの間には微妙な境界線がある

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プライバシー・ヒステリー版「統計でウソをつく法」

Google Nowには非常にクールなものを感じる。Googleが数週間前のI/Oデベロッパーカンファレンスで発表したサービスだ。同時に、しかし、NowはGoogle史上もっとも薄気味悪いサービスになる可能性もある。しくみはこんな感じだ(このサービスにオプトインしていて、Jelly Bean搭載のスマートフォンかタブレットを持っていることが前提)。Google Nowは利用者の検索行動を学習し、頻繁に探している情報(ひいきチームのゲームスコアやフライト時間など)、あるいは天気、近所のレストラン、次のバス停の時刻表、自宅に帰る所要時間、そして海外にいる時には通貨情報など利用者の現在位置に関連があると考えられる情報のカードを提示する。さらには、気まぐれなテーマを用いて、時刻や現在位置をハイライトする(例えば、数週間前シドニーにいた時には当地のオペラハウスの画像が表示された)。

このいずれに関しても「プライバシーの侵害」という叫びが聞こえてきそうだ。要するにこれは、Googleが利用者のことをどれだけ知っているかを暴露する、数少ないサービスの一つなのだ。まだ、それほどでもないと感じる理由は、サービスの制限による。Googleがこのサービスでできることはまだまだたくさんあるはずだが、現時点ではまるで、ツールを追加する前にユーザー(少なくともJelly Beansデバイスを使う機会のある幸運な人たち)がこのしくみに確実に慣れるよう、Googleが意図的に一部の機能を隠しているようにも見える。

「必要な情報を必要な時に」

Googleによると、Google Nowは「必要な情報を必要な時に」提供することを目的としている。この3週間、自宅と外出先でかなり本格的に使ってみて、これが実によくできていることを私は喜んで報告する。バス停にいる時、次のバスが来る時間を教えてくれる。国外にいる時は、自動的に我が家の時刻と最新の通貨交換レートを表示する。帰国すると、本当の「我が家」がどこにあるかをすばやく学びとり(ただし、念のため確認はする)、数マイル以上離れると常に自宅までの所要時間を表示するようになる。

Nowは、(Googleアカウントにログインしている限り)どこで検索したかによらず、あなたのあらゆるGoogle検索のデータを集めてくる。ローカル検索(レストランや空港など)の後には、そこまでの運転所要時間の書かれたカードが表示される。Googleでフライト検索をすると、定刻に出発するかどうかを調べてGoogle Nowに表示する。

このサービスにオプトインすると、あなたの位置情報と位置履歴をアクセスすることが通知される。さらに「他の情報源、例えばGoogle製品にあるあなたのデータや、Google Nowがアクセスすることをあなたが許可したサードパーティーサービスのデータも使用する。例えば、タブレットの同期しているカレンダーにはGoogle以外のカレンダーサービスの項目が入っているかもしれない」。ただし現時点では、主として検索データおよびカレンダーへのアクセスに依存しているようだ。

すべてがうまく動いているとは言うものの、Nowがださいと感じることもある。例えば、明確な理由もなく、数週間前まだGoogle Nowもなかったころに検索した地元レストランへの道順と所要時間が表示されることがよくある。Flightstatsやその他のツールではなく、Googleでフライト遅延を検索しない限り、フライト情報を表示しない。また、Google検索ではフライト番号と日付を〈同時に〉指定できないので、出発までまだ2~3日ある時でも必ずその日の情報が表示される。

気味が悪いと言われるまでにはまだ機能不足

Googleがもっとわれわれのデータを活用するシナリオを考えるのは簡単だ。例えばGoogle Nowがあなたの受信箱を見て、自動的にフライト予定やホテルの予約やOpenTalbleのレストラン予約を検知すれば、あなたが検索しなくてもGoogle Nowの画面に関連情報を表示できるようになるかもしれない。Googleにこれができない技術的理由は何もない。TripIt, WorldMateなどのサービスは、そこに宛てて送ったメールを使ってすでに実現している。

おそらくそれは、Googleがまだ踏み越す決断のできていない境界線だろう。GoogleがGoogle Nowで使うために個人メールを解析するとなれば、人々が騒ぎだすのは目に見えている。どうせ今でもGoogleはあなたの受信箱をつぶさに監視してターゲット広告を出しているのだが。多くの人たちは、Googleが自分の検索や位置履歴に基づいて日々の生活習慣を学習していることだけでも、十分に気味悪く感じるだろう。今のところGoogleは慎重すぎるくらい慎重で、わずか10種類ほどのGooglw Nowカードしか持っていないためかなり制約があり、その約束とは裏腹に「必要な情報を必要な時に」必ずしも提供できていない。しかし、Googleがサービスを拡大していくにつれ、いつ境界線を踏み超すことになるのか興味津々だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)

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