Khan Academyのコンピュータ科学コースは教育, というより自主的学習の未来の形だ

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教育者たちは今、理工系に進む学生の減少に歯止めをかけようと、若者たちの関心喚起に苦労している。そんな中で、新しいタイプのオンライン教育を提供するKhan Academyが、新しい取り組みを開始した。Khan Academyの総長Shantanu Sinhaは、“コンピュータ科学は濃密にクリエイティブな分野だ”と言い、本誌のために同アカデミーの新しいコンピュータ科学コースを見せてくれた。それは、対話的なお絵かきをしながらコンピュータ科学の基礎を学ぶコースだ。“子どもたちが夢中になるようなコースを作ることに力を注いだ。おもしろくて、CSの世界をさらにもっと深く知りたくなることがねらいだ”。このポータルの対話的なデザインは、これまで講義のビデオ…累計ビュー数1億7800万…が主体だったKhan Academyにとっても、重要な新しい方向性だ。従来の教育方式(教壇+黒板+講義)をそのままデジタル化しただけのオンライン教育はつまらないが、Khan Academyのこのコンピュータ科学コースは画期的にすばらしい。

対象

このコンピュータ科学コースの対象は、子どもたちが関心の範囲を広げたり逆に絞り込んだりして徐々に自己を確立していく高校入学前の重要な年代の世代だ。レッスンは初等代数程度で、それ以上複雑にはならない。むしろ、そういう誰でも分かるような数学の概念が、強力で芸術性も高いゲームやWebサイトなどを作りだすことを見ていく。“コンピュータ科学の最小限の知識しかない者でも、年齢や状況と関係なく、この分野をおもしろいと感ずる、そういう教程を作りたかった。”、とSinhaは言う。たとえば最上級のレッスンには、Pac-Manを作る課程がある(円がほかの円を食べていく)。大学のコンピュータ科学の一歩手前あたりで、このコースは終わる。

デザインと教授法

基本的なデザインは、上の画像でお分かりのように、左半分が対話的なテキストエディタで、右がコードのお絵かき出力だ。出力画面は生徒がコード中の変数の値や色指定などを変えるたびに変わっていく。やり方を手取り足取り教えるビデオ教材もあり、ビデオで今見たことをすぐコードで試してみたいときは、ビデオ教材をポーズできる。

学習内容に、(1)“今自分が実際にやってること”と関連性がある、というコンテキストがあり、(2)教材が一人一人の生徒の特異性に適応できる、この二点がきわめて重要だ。自分のペースで勉強できることと、リアルタイムで結果を見られること、これが効果的な学習の鍵である。

このコースの教授法は、いわゆる”scaffolded problem-based learning” [PDF];〔仮訳: 足場かけ方式の問題解決学習(参考記事)〕と呼ばれるやり方だ。生徒は、目の前の現実的な問題の解決に取り組み、自主的な探求を奨励される。その過程を教師がガイドし、いろんなやり方のヒントを与える。足場かけ方式の学習では、現実の問題は解への経路が複数あることを認め、生徒は実行を通して学び、好奇心が探求を駆動する。この“好奇心”という部分が、これまで往々にして砂を噛むような無味無臭の学問になりがちだった理工系学科において、今後重視されなければならない。人は、自分が心から関心を持ったものには、真剣に取り組む。

このほかこのコースには教科書に代わるiPadアプリと、学校で行う実験があり、これらを組み合わせることによって、このコンピュータ科学コースは、 Salman KhanがKhan Academy創設にあたって理想とした、対話的で個人化された教育システムを作るという目標に向けての、さらなる前進と言えよう。

9月10-12日に開催されるTechCrunch Disrupt SFで、Khan氏がスピーチする。読者のみなさまも、ぜひご来場いただきたい。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

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