Onlab4期生なのにデモデイでも明かされなかったFrilは女性限定ファッションのフリマアプリ

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Fril フリル ロゴシードアクセラレーターOpen Network Lab(以下、Onlab)4期生のFablicのサービス、”Fril(フリル)“をご存知だろうか。おそらく、たぶん、この存在については知らないだろう。なぜならOnlabのデモデイにも登場させてもらえなかったほど秘密にされ、7月27日のリリースまではステルスモードで開発を進めていたからだ(4期生選出時はJumvleという名称だった)。

Frilは女性限定のファッションのためのフリーマーケットアプリで、10代から20代前半の高校生や大学生をターゲットとしている。現在のところ対応しているのはiOSのみだ。女性向けのオンラインフリーマーケットといえば、フィーチャーフォン時代から需要があり、たとえば、ケータイフリマのショッピーズは会員数が80万人いるという(実際のアクティブユーザーはぐっと少ないという話もあるが)。また、ブログやmixiなどで自分の着画(洋服を着ている写真画像)をアップロードして着なくなった洋服を個人的に売る女性が多くいて、そういったファッションのアイテムを売りたいニーズは若い女の子たちには常にあるということだ。Frilを運営しているFablicの代表取締役社長の堀井翔太氏はECナビVoyage Group)時代にモバイル広告ビジネスに携わっていた経験から、こういったニーズがあると知っていたようだ。

堀井氏によると、若い女性はファッションの好みが変わりやすい。特に高校生から大学生になる際には、制服から私服の生活になるためファッションの変化が起こりやすく、その世代の女性は着なくなった洋服を多く持っているので、手軽に売買できるプラットフォームに需要があるそうだ。最近ではWishScopeがフリマ機能を導入したり、サイバーエージェントもオークションのパシャオクを開始し、毎日フリマというサービスを開発するのを予定するなどフリマアプリは注目を集めている。

フリマアプリが増えてきている要因の1つとして、スマートフォンの普及があげられる。フィーチャーフォンと比べてスマートフォンは画像の編集が用意に行えるし、インターフェイスがすぐれているため出品までの手順を簡単にできるようになった。フィーチャーフォン時代はケータイから出品する場合は商品別のアドレスに画像を添付してメールを送信するといった面倒な作業が必要だったが、スマホアプリのFrilではカメラロールからワンタップで商品の写真をアップロードできる。もともと、PCよりもモバイルで行動することが多い世代なので、スマートフォンの影響は大きい。Frilはデスクトップでも商品のリンクさえわかれば見られるが、基本的にはiOSアプリからのアクセスがほぼ100パーセントに近い。

Frilを女性限定にしていることについては、コミュニティーを形成したいという狙いと、もう1つは女性が安心して服を出品できるように、という配慮があるという(ネットでストーカーする人もいるからね)。登録にはFacebook、mixi、Twitterのアカウントが利用できるのだが、Facebookで登録する際に性別が男性だとアカウントは削除され、Twitterでは手作業で確認し、男性と判断した場合にそのアカウントを排除しているようだ。その他にもフリーマーケットを使う目的ではないと判断したアカウントも削除し、女性限定のコミュニティー形成を試みているようだ。

フリル Fril ショップ女性限定のサービスなので、僕は実際に使えては無いのだが、デモを見せてもらったのでサービスを紹介しよう。Frilは登録の際に、服と靴のサイズ、好きなブランドを登録することで自分に似ているユーザーをフォローすることができる。フォローしたユーザーが出品した商品はホームのタイムラインに流れてくるので、好みに合っている商品を効率よくチェックできる。商品ごとにコメントもでき、出品者と簡単にコミュケーションをとれるそうで、そのコメント内で値段も交渉もできる。また、出品者は出品した商品をまとめて表示できるマイページを持つことができるので、小さなお店を持っているような感覚でアプリを楽しめるのも、女性ユーザーには嬉しいだろう。マイページにはFacebookでいうところのカバー画像があるのだが、こちらはユーザーのカスタマイズ率も高いそうで、人気の機能となっているようだ。

僕が感心したのは出品されている商品の数だ。現在のユーザー数約1万人に対し、出品累計数は1万2,600個で最近では土日に1,000個ずつ、平日でも700個程度の出品があるという。フリマやオークションサービスでは出品数が大事なので、Frilとしては順調と言っていい数字だろう。また、出品数のうち売買が完了したのが1,100個で、承認(支払いや発送は終ったが、取引の最後行程となるユーザーの評価が終っていない状態)まで終っている商品が600個あるそうだ。最初にユーザーとして登録するのは売りたい人の方が多いので、成立率も悪くない。

気になる料金だが、Frilは月額課金などはせず利用は基本的に無料で、取引が成立した場合に手数料として出品者から取引額の10パーセントを取る。サイバーエージェントが提供しているパシャオクというオークションアプリも手数料を10パーセントとしているので、月額課金をしない場合は業界の標準的な設定なのだろう。決済はFrilが仲介するエスクローのようなサービスとなっている。

Frilを開発するFablicは堀井氏を含めた4人で運営されており、すでにデジタルガレージから数千万円を資金調達している。その資金はプロモーションなどに充てていくそうだ。また、今後はブランドやメディアとのコラボなども考えており、現在提携先を探しているそうだ。

日本ではファッションとモバイルの分野はフィーチャーフォン時代から活発だったので、これからもこの分野は大企業・スタートアップを問わずに激戦区化していくだろう。これからの動向が楽しみだ。