2年前、有力ベンチャーキャピタリストのYuri MilnerとRon ConwayはThe Start Fundを創立し、すべてのY Combinator卒業チームに15万ドルずつを投資した。投資の管理にはY Combinatorが当たったが、その過程でいくつかの問題も明らかになった。そこでY Combonatorはプログラムをさらにスタートアップに友好的な方向に改定することを決めた。新ファンドはYC VCと呼ばれる。投資額は従来より少ない8万ドルとなる。
投資家はYuri Milner、Andreessen Horowitz、General Catalyst(以上はStart Fundの投資家)で、今回新たにMaverick Capitalが加わった。Start fund同様、YC VCもY Combinatorの育成プログラムを終了した全てのスタートアップに一律に投資が行われる。4社の外部投資家が2万ドルずつ、Y Combinatorがさらに2万ドルを投資する。
今回の枠組みではRon ConwayのSV Angelが加わっていないのが目立った。Y Combinatorのファウンダー、ポール・グレアムはインタビューで「われわれのやり方はConwayとDavid Leeのファンドのサイズや方針には合わなかった」と述べた。
Start Fundのそもそもの考え方は、 比較的少額を一斉に投資することで有望なスタートアップの株式の少部分を極めて早期に保有できるようにするというものだ。そうすれば、そのうちの何社かが大ビジネスに成長し始めたときに投資ラウンドに参加するための激しい競争に加わらなくてもすむわけだ。
今日(米国時間11/26)、グレアムはブログ記事でこう書いている。
新バージョンは、投資額を抑えて、その代わりに投資家の関与を強めている。従来の15万ドルではなく、VCは合計8万ドルをそれぞれのスタートアップに投資する。よく準備されたオフィスアワー(スタートアップとの面談)でVC会社のパートナーが全スタートアップに適切な助言をする。従来どおり、投資は転換社債で行われる。会社評価額の上限、会社評価額の割引率は設けない。
どうして1社あたりの投資額を減額したのか? もしスタートアップのアイディアが優れたもので順調に成長を始めた場合、多数の投資家が争って投資を望むので、ラウンドは大型化し、必ずしもY Combinatorが介入する必要はなくなる。しかし順調にいかなかった場合、「投資額が大きいほどファンドの投資家にとってはトラブルが大きくなるのだ」とグレアムは説明している。
スタートアップが不調に終わった場合、Y Combinatorがスタートアップと投資家の間に立って金銭問題を調停しているという。グレアムは「往々にしてこれはひどくやっかいな仕事になる」と述べている。
もう一つ、YC VCではベンチャーキャピタル側に従来より関与を強めるよう求めている。 前回の育成プログラムではシリコンバレーのトップクラスのベンチャーキャピタルのパートナーたちを呼んでスタートアップに助言するセッション、いわゆるオフィスアワーを設けた。これは両者にメリットのある試みであることが判明したため、YCVCでは恒常的な枠組みに取り入れたのだという。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)
