
ストレージを、ハードウェアとしてではなくソフトウェアサービスとして提供するScaleIOが、シリーズAで1200万ドルを調達した。投資家は、Norwest Venture Partners(NVP)、Greylock Israel、およびそのほかの匿名投資家たちだ。
ScaleIOは新種のストレージプロバイダの一つで、ユーザから見てソフトウェアがインタフェイスであることによって、何千ものサーバにまたがるスケールアップをより簡単に行う。すなわちこのサービスは、アプリケーションサーバ上のハードディスクから、高性能の共有仮想化ストレージアレイネットワーク(SAN, storage array network)を作りだす。
同社によると、この方式により、EMCやIBM、Hitachi Data Systemsなど従来の大手SANプロバイダに比べて80〜90%のコスト削減が可能になる。
ユーザ企業自身は、ハードウェアへの高価な投資をしない。そこで、中から大の規模の企業ユーザやクラウドサービスプロバイダたちは、分散ストレージ環境をきわめて安価に展開できる。したがってまた、運用費や管理経費も安上がりになり、ソフトウェアによるストレージがより魅力的に映る。
ScaleIOのパートナーたちは、IBMやNetApp、Xtremio(EMCが買収)などでストレージソフトウェア製品を作ってきたベテラン揃いだ。
Amazon Web Services(AWS)が提供するブロックストレージサービスもエラスティシティ(伸縮自在性)があり、それは数千台ものサーバにまたがって利用できる。AWSはハードウェアを「サービス」に包んで提供し、そのパフォーマンスと低価格で人気がある。これと似てScaleIOは、やはり高価なハードウェアの必要性をユーザの目から隠し、ハードウェアを「ソフトウェア」で包むことによって安価な分散ストレージ環境を提供する。
ScaleIOの課題は、ビジネスのスケールアップだ。これまでのストレージビジネスは、いわば従来的なストレージプロバイダの再販業者だった。しかしScaleIOのCEO Boaz Palgiによると、再販ではなく顧客への直販で何の問題もないし、チャネルの開拓も可能だ。それを可能としている大きな理由の一つが、従来のSANプロバイダと比べての、技術のローコスト性だ。
“だから彼らと競争することにためらいはないし、必ず勝てる”、とPalgiは言う。
