日本

ソーシャルランチをソーシャルゲームのDonutsが買収、創業1年4カ月で

次の記事

「共有経済」における革新と規制のバランス

ソーシャルランチ donutsビジネスや趣味のつながりを広げるために知らない誰かと一緒にランチを食べる。そのためにランチ相手をマッチングしてくれるソーシャルランチは昨年の登場時には大きな話題になった。そして今日、このソーシャルランチを運営するシンクランチが、おもにソーシャルゲームを手がけるDonutsに買収されたことを発表している。シンクランチは昨年8月に創業されたので、創業してから1年4カ月というスピード売却でもある。

創業直後にKDDIのインキュベートプログラムであるKDDI∞Laboの第一期生に採択されていて、ソーシャルランチは昨年10月から提供されてきた。ソーシャルランチのユーザー数は6万人にまで成長しているが、サービスの性質上、バズを産み出すわけではないので爆発的にユーザーが増えるわけではない。しかに順調にユーザー数は増えているようだ。

一方のDonutsという会社は聞きなれないかもしれないが、ゲームの「暴走列伝 単車の虎」などが知られているが、ゲームだけを手がけているわけではなく、女性向けのポータルサイト「ハウコレ」なんかもサービスとして運営している。

今回の買収によってDonutsはシンクランチの全株式を取得する。買収額は非公開となっているが、さほど大きな額ではないようだ。ただ、前回の資金調達時の評価額を下回っているわけではいないので創業者としてはまずまずといったところだろう。シンクランチはこれまでに京大ベンチャーファンド、KDDI(KDDIイノベーション・ファンド)、経営共創基盤から3,200万円の資金を調達している。

今回の経緯については、シンクランチ代表取締役社長の福山誠氏がDeNAのインターンをしていたころの先輩であるDonuts代表取締役社長の西村啓成氏に定期的にサービスの相談をしていたところ、サービス拡大のために買収の話が持ち上がったそうだ。

今後の方針はまだ確定してはいないが、シンクランチの運営メンバー3人はDonutsでそのままソーシャルランチの運営を行い、サービスの開発も継続する。ユーザー数を急激に伸ばそうとするならば、やはり異性とのマッチングを取り入れたくなるが、ソーシャルランチはあくまでも今の立ち位置を維持して、どこまでサービスを拡大できるかチャレンジしていきたいとシンクランチ代表取締役副社長の上村康太氏は語ってくれた。

今回の買収は日本のインキュベーターにとってもよい影響をもたらすかもしれない。というのも、昨年あたりから日本でもインキュベーション事業が数多く誕生し、すでにいくつものスタートアップに投資・教育を行ってきた。まだ今のやり方が正しいのかどうか判断するには時期尚早だが、その中でも、まずはKDDI∞Laboから小さいながらも1社として結果を出せたことは、スタートアップにとってもインキュベーターにとっても励みにはなるだろう。