Between

恋人同士のためのソーシャルアプリBetweenは韓国で若いカップル5組に1組が使うほどに成長

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以前にもPairだとかHuggだとか恋人向けのソーシャルアプリを紹介しているが、そのオリジネーターとも言える韓国生まれのBetweenについて話を聞く機会があったので紹介しておきたい。このアプリを開発するVCNCのValue Innovatorという役職を務めるEdward Lee氏によれば、このアプリがリリースされたのは2011年11月22日(「いい夫婦の日」なのは偶然らしい)なので、その登場はPairよりもずいぶんと前になる。

iOSとAndroidに対応したアプリのダウンロード数はいまでは194万でそのうちの65パーセントが韓国で利用されている。韓国以外にも日本を含むほかのアジア諸国、米国などに普及しているのだという。月のアクティブ率が現在のところ60から70パーセントだというからアプリの利用率として決して悪い数字ではない。

数字の羅列ではピンとこないかもしれないが、韓国では20代から30代のスマホユーザーのうちカップルがいるのは概算で500万人程度らしい。となると、おおよそ5組に1組のカップルがこのアプリを使っていることになる。Lee氏はそう教えてくれた。

このアプリは1対1のソーシャルネットワークとして機能するから恋人を複数登録するなんてことはできない。この特徴を活かした彼らのマーケティングが功を奏して、韓国の女子たちの間では恋人にBetweenを使ってもらうことが愛の証であるように語られていて、「Betweenする」という動詞にもなりつつあるのだとか。まるで結婚指輪のようにBetweenは恋愛にコミットするためのアプリとして使われ始めているという。もちろんどこまでそれが広がっているのかはわからないが、少なくとも一部ではそうなりつつあるのだろう。

機能としてはKakao TalkやLINEのようなスタンプを送れるメッセージ機能や二人の思い出の写真を登録できるアルバムがよく使われているという。現在、Betweenユーザー全体で1日あたり1400万ものメッセージがやりとりされているというから、恋人同士がいかに会話好きかがうかがい知れる。写真は1日20万もアップロードされているのだそうだ。

とはいえ、1対1のソーシャルネットワークだからKakao TalkやLINEのようにネットワーク外部性が効かないためユーザーが一気に増えるものではない。だから、前述のように、恋人同士になったら愛の証として相手にも使ってもらうツールとして若い女性の間で話題になるようなマーケティングを韓国で施したように、ほかの国でもそれぞれでバイラル効果がでるようなマーケティング施策を考えたいということだった。

気になるビジネスモデルは、現在のところ、カップル向けの商材の販売をするコマースや広告の一種であるクーポンの提供することで収益を上げているという。これ以外にもデータのバックアップなどの有料でプレミアム会員向けサービスなんかも考えているらしい。

残念ながら僕にはいまのところこのアプリを使う場面がないので評価のしようがないのだが、本当に恋愛に対して互いにコミットするツールとしてその価値が認められるのだとするば、大きなサービスになる可能性を秘めている。もちろん、競合も登場しているからアプリとして差別化するのは大変だし、恋人同士が了承すればアプリの乗り換えもしやすいので、普及させるのは一筋縄ではいかないだろう。

さて、以前にもHuggのときに気になって書いたのだが、悲しい別れの時が来てしまったらこのアプリはどうなるのだろうか。その答えは、現在はどちらから一方がアカウントを削除すると、機能が使えなくなるんだそうだ。でも、新しいバージョンでは、「別れる」ボタンをどちらかが押すことによって二人のアカウントは30日間ロックされるようになるのだという。その間、Between上で復縁しなければ、30日後に二人でやりとりされたデータは全部消去されることになる。Betweenが普及してこういったルールが独り歩きして、「復縁するのは30日まで」だなんてことが一般化することになったら、もうこのアプリは勝ったも同然なんだろう。