モバイルからのホームオートメーションはOSのレベルにあるべきだ

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The Wall Street Journalの昨日の記事によると、今AppleもMicrosoftもGoogleも、ある一つのスタートアップを虎視眈々とねらっているかもしれない。そのスタートアップの名前は「id8 Group R2 Studios Inc.」、レーダーに映らない低空飛行を続けている、この分かりにくい名前の会社は、モバイルデバイス向けのホームオートメーションソフトを作っている。では、テク業界の最大の鮫たちがこのR2 Studiosのまわりをぐるぐる泳いでいるのは、なぜか? AndroidやiOSに代表されるモバイルオペレーティングシステムとそれらを搭載したガジェットは、位置対応、ソーシャル機能、インテリジェントアシスタント機能と進化してきたが、しかし次の大きな機会はホームオートメーションにある。ユーザに今後提供していく商品価値として、これに匹敵する新たな、そして大きな機能層は、ほかにない。

R2の最初のプロジェクトは、スマートフォンから家の暖房や照明をコントロールするAndroidアプリだ。同社は、前にSlingboxを創ったBlake Krikorianが創業し、電子装置のコントロールとコントロールのインタフェイスに関する特許をいくつか持っている。Apple、Google、Microsoftの三社はみな、モバイル技術と家庭のエンタテイメントハブやリビングルームを結びつけることに関心があり、いずれも、そのことを証明する技術を導入してきた。たとえばAppleはAirPlayとApple TV、GoogleはGoogle TVやNexus Q (どちらも棚上げされているが同社の関心の方向性は示している)、それにAndroid 4.2におけるメディアストリーミング、そしてMicrosoftはXbox/Windows 8/Windows Phone 8におけるホームメディア統合化サービス…どれもその方向を向いている。

R2とこれらの企業との折衝はきわめて初期的段階、とWSJは報じているが、三社ともリビングルームへの進出はすでに考えており、次は当然、メディアやエンタテイメントの領域を超えたところへ向かうだろう。すでに、少なくともGoogleとAppleの二社は、モバイルデバイスを完全なパーソナルアシスタントにする方向へ踏み出している。AppleはSiri、GoogleはGoogle Nowだ。でも個人や家庭のアシスタントは、近くに良いレストランを見つけたり、映画館の上映時間を教えてくれたり、野球の試合の現在のスコアを知らせてくれることで、終わるものではない。スマートフォンは、自分の中に持っている個人や家のリアルタイム情報を基に、お利口なホームオートメーションができるのではないか。しかもその機能は、さまざまな専用アプリに個別に…しかも標準性なく…実装されるのではなく、OSが一つのサービスレイヤとして持つべきではないか。

OSのサービス層という考え方は、ストリーミングメディアに関しても同様だ。たとえばAppleのAirPlayは、全iOS製品共通でOSにある方が、個々のコンテンツソースごとに個別のメディアアプリがあるよりも合理的だ。同じくホームオートメーションのコントロールシステムも、OSレベルで共通的標準的にあった方が、まずハードウェアメーカーの仕事が楽だ。ユーザも、どのアプリをダウンロードすべきか途方に暮れるより、iPhoneやiPadやNexus等々を買ったら最初からホームオートメーションができる、という状態の方がずっとありがたい。メーカーが個別にソリューションを提供するより、そっちの方が断然、デバイスの売り上げにも貢献するだろう。

今すでに最新のホームオートメーションハードウェアとして、NestPhilips HueLumawakeなどがある。いずれも、かつての“リモコンに化けるスマートフォン”などよりも、はるかに高度な技術であり製品だ。こういう最新の技術や製品は、ユーザのスマートフォンは単なる通信機ではない、むしろ、いろんなユーザ情報の源泉である、と当然のように前提している。言い換えると、ユーザ情報(や家の情報)にアクセスできることが、技術を高度化させている。ユーザ情報の宝庫だからこそ、スマホでホームオートメーションをコントロールできる。GとAとMの巨大三社は、これからも当分は、ホームオートメーションをサードパーティの領分にとどめるだろうが、でもそうすることによって、大きな製品付加価値を卓上に置き去りにする。単なる小型通信機ではない、汎用コントローラの資質を持った技術が、広範な大衆の手中にある今および将来、それでは済まされない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))