編集部: Yvo Schaap はオランダ、アムステルダムの27歳の起業家。データ解析とコーディングを得意とする。Directlyrics.comとFanity.comのファウンダー。GoogleとFacebookサービスの深刻なセキュリティー問題を報じたTechCrunch 記事にも登場している。Twitter: @yvoschaap
私は 2006年1月以来のTechCruch記事10万6664本のデータを分析して興味ある傾向を探ってみた。私は特に言及の回数、つまり会社名や人名が繰り返される回数に注目した。
TechCrunchの記事で取り上げられればユーザー、投資家その他テクノロジーに関心のある膨大な読者にその名前が知られるのだから、スタートアップにとっては大きなメリットがある。会社に対する言及の回数は重要な指標になるというのが私の考えだった。いや、スタートアップだけでなく、大企業にとってサービス名、ブランド名が言及されることには意味があるだろう。
単に統計資料を並べて立ても退屈だろうから、多くの読者にとって興味ありそうな問題に対するQ&A形式で説明してみよう。
1. Google、Apple、それともMicrosoft?
この1年、ご承知のとおりAppleは数多くの製品をリリースした。しかしAndroidを入れればGoogle関連の新製品も多かったし、MicrosoftはWindows8をローンチした。ではTechCrunchのライターはよく言われるように本当にApple信者が多いのだろうか? 私はこの3社の主要製品に関する記事を集めて分析してみた。
その結果、この1年のGoogleとAppleとに対する言及ではGoogleが12%勝っていることが判明した(Googleの(1626回に対してAppleが1455回)。Microsoftがこの両社に近づいたのはWindows 8とSurfaceタブレットが登場した10月だけで、トータルではAppleを48%下回る結果となった。
ビッグ3のTechCrunch記事での言及回数
今度はOSにターゲットを絞ってみると、Android(482回)が他を大きく引き離してトップだった。2位はiOS(338回)。しかし具体的な機種名としてiPhone、iPadの合計とNexus、Galaxy、Wildfireの合計を調べると、Apple陣営は(1184回)Android陣営(681回)の2倍近い数となって圧倒した。
タブレット戦争でもiPadが圧勝し、Nexus、Kindle、Note、Nookがその順で続いた。
2. 2012年にもっとも言及回数が多かったスタートアップは?
Facebookによる買収のおかげでInstagramが言及数最多のスタートアップとなった(最高、1ヶ月21回)。Pinterestは上半期ではトップだったものの下半期で減速した(トータルでは120回)。言及回数が2011年(72回)より2012年の方が増えた(111回)唯一のスタートアップはDropboxだった。
スタートアップと既存企業では、既存企業の方が2.9倍も多く言及されている。
3. 2012年の流行語大賞は?
もっとも多く使われたトレンド語はapp〔アプリ〕だった。2007年にappsという単語は月平均たった6回しか使われていない。それが今年はなんと最高で月149回も使われている。“2009年には流行った「リアルタイムという単語は2012年には忘却の彼方に去った。「ビッグデータ」と「クラウド」は依然勢いがある。 しかし2012年にもっとも成長したバズワードは「ハッカソン」のようだ。
次にカテゴリー別に見ると、モバイル(1042回)が2位のソーシャル(682回)を大きく引き離してトップ。2011年から大きくジャンプしてエンタープライズ(288回)が3位に入った。サステイナブル、グリーン、テックはそれぞれ大きく下降。
4. どのベンチャーキャピタルがTechCrunchのお気に入り?
有名ベンチャーキャピタルから資金調達に成功すると、TechCrunchで言及される可能性が高まる。そこでどんなベンチャーキャピタルが言及されているのか調査してみた。
2012年の言及トップはGoogle Ventures(82回)、続いてKleiner Perkins(38回)、Andreessen Horowitz(38回)、Sequoia Capital(37回)、Accel(37回)などとなっている。2006年からのトータルでもGoogleVentures(180回)のトップは変わらず。これにSequoia Capital(137回)が続いた。
5. スターとアップのインキュベータのトップは?
スタートアップはできるかぎり早い時期に知名度を上げて、ユーザー・フィードバックを獲得し、潜在的パートナーの目に止まるよう努力する必要がある。インキュベータとしてはこの面でも傘下のスタートアップを助けなければならない。その実績やいかに?
この分野ではY Combinatorが2012年で69回の言及を獲得してトップだった。500 Startups)(54回)が続いた。
キーワードとしてはローンチ(1642回)、IPO 〔株式上々〕(346回)がいちばん多く使われた。サービスのダウンと資金調達ラウンドも記事になっている。おもしろいのは2008年、2009年には噂(644回)が頻繁に記事になっていたが、今年は大きくダウン(48回)している。
6. テクノロジー企業のファウンダーまたはCEOでは誰が言及されている?
ちょっと驚いたことに2012年のトップはGoogleのEric Schmidt会長(26回)、2011年にはSteve Jobsが(53回)だった。 Appleの現CEO、 Tim Cookは18回のみで、TwitterのファウンダーJack Dorseyの17回と並んだ。このカテゴリーで唯一の女性、Marissa Mayerは月に18回言及されるというTechCrunch月間最多言及CEOの栄誉に輝いた。
TCのデータをクロールするにあたって私は真っ当なネチズンとしてrobots.txtの指示に忠実に従った。したがって分析の対象としたのは記事タイトルとトップ・ページに掲載されりリード部分だけである。最初の100数十語で言及されないのであればどのみちその言及の影響は少ないだろうと思う。言及の採集はregexによるテキスト・マッチングと原文へ]
(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)
