Facebook Graph Search

「付近の情報」で多くのデータを集めたFacebook、「グラフ検索」で狙うのは集積データの有効活用

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Searching for dentists using Facebook Graph SearchFacebookがグラフ検索なる新しいプロダクトを発表して数日がたった。このプロダクトが与えるインパクトについては、もう少々時間がたってから判断することになる。しかし初期版のデモを見ただけでも、ひとつ言えることがある。すなわち「グラフ検索」機能を備えたFacebookは、レストランやカフェ、バーなどを検索するのにとても便利な存在となりそうなのだ。

発表の席で、グラフ検索の開発を率いたひとりであるLars Rasmussenは「場所」検索について詳しく説明してくれた(グラフ検索は場所、人、写真、そして興味関心を検索するのに威力を発揮すると説明されている)。

まず、検索のインタフェースを見て、この分野のトップであると自他共に認めてきたYelpやFoursquareと競合するものであることがわかる。Rasmussen曰く、グラフ検索では場所情報を検索を行った場所(利用者の現在地)、施設の評価情報、お気に入りに登録している人の数、そして友達によるチェックイン回数などの情報に基いてランク付けしているとのこと。Rasmussen曰く「評価に利用するアルゴリズムこそ、私たちの努力の結晶と言うべきものなのです」なのだそうだ。

プロダクトの紹介に続いて行われたQ&Aでは、CEOのMark Zuckerbergが1ヵ月ほど前にスタートした「付近の情報」についても言及していた。「最近、チェックイン時に、他の人に勧めるか、あるいはスター方式での評価をしてもらえるようにとお願いし始めました。これにより非常に多くの評価を集めることができました」とのこと。施設検索に用いる情報を多く集めることができたわけだ。Zuckerbergは、こうしてデータが蓄積されていくことで、今後ますます有益な情報を提供していけると自信を見せている。「グラフ検索などについては、まだまだスタートしたばかりのものではあります。しかし、『付近の情報』機能との相乗効果で、かなり便利なものになるだろうと期待しています」と述べている。

「付近の情報」がスタートした際には、Yelpの株価にも影響を及ぼしていた。「グラフ検索」の発表にあたってもYelpの株価は影響を受けていたようだ(Foursquareは未だ非公開企業であり、どういう影響があったかというのは外から見えにくい)。

もちろん、YelpやFoursquareにとって、ライバルが登場してくるのはこれが最初だというわけではない。と、言うよりもむしろ、Yahoo、Google、Microsoft、あるいはFacebookのような大企業は、最初から「何をするか」や、「どこに行くか」などを決める際の情報提供場所たらんと努力を重ねている。そのような中でYelpやFoursquareといった、ある意味でニッチとも言えるサービスがメインプレイヤーとして生き残ってきたわけだ。

Facebookの位置情報サービスの価値は、今後集まってくるデータの量によって決まるとも言える。多くの人びとはYelpやFoursquareを、位置情報ないし施設評価のためのサービスとして利用してきた。人びとの習慣を変えるのは、かなり大変なことだろう。しかしFacebookは「グラフ検索」の提供に踏み切った。位置情報系サービスにおいても、Facebookはまだまだ戦っていくつもりであるという意図を明らかにするものであると言えるだろう。

グラフ検索については、他の記事でも多く取り上げているので、ぜひご参照いただきたい。

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(翻訳:Maeda, H)