169ドルのHP Slate 7は、まさしくHPらしいAndroidタブレット

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HPはタブレット競争に出遅れたが、決して諦めてはいない。169ドルのHP Slate 7は本物だ。HPの勝利は約束されている、たとえライバルより売れなくても。

HPはつい先ほどSlate 7を発表した。この製品に何ら特別なことはない。価格は169ドルで、デュアルコアの低価格タブレットだ。裏面のHPロゴがなければ、ただのジェネリックタブレットだ。そして、それでいいのだ。

現時点でHPは確立された信頼あるブランドであり、革新を起こす必要はない。登場すればいいだけだ。

最近のトラブルの数々にもかかわらず、HPは未だに世界最大のパソコンメーカーだ。同社はこのタイトルを2006年以来持ち続けており、その前の4年間はDellの後を追っていた。Lenovoが近くHPからタイトルを奪取するかもしれないが、それでも未だ価値あるHPのブランドは衰えない。殆どの消費者にとって、HPは以前も未来も確実な買い物だ。

誰もがHPパソコンで問題に遭遇したことがあると言ってもあながち誇張ではない。過去15年間最も多く売ったコンピューターメーカーとして、HPは長年消費者を幻滅させてきた。誰にでもHPホラーストーリーがある。しかしこれにもかかわらず、このブランドは未だに他のどの会社よりも多くのパソコンを売っている。多くの人々が未だにHPパソコンを買っている。

一般消費者にとっては、Asusって誰?

名前の知られたブランドゆえ、消費者はHP製品とのつきあい方を知っている。彼らは無料のバンドルソフトが付いていたり、平均以下のハードウェアであっても、良心的な価格であることを知っている。Asusタブレットとはどうつきあえばよいのだろう。平均的ウォールマート買い物客にとってAsusとは誰だろう。知らない名前だ。

みんなが知っている話だ。何年もリーダー不在を続けた後、HPは消費者市場でもがき苦しんでいる。パソコンの売上は落ちた。HPはモバイル製品を持っていない。人々はプリンターを買わなくなってきている。その結果、AOLのダイアルアップ定額料金と同じように、HP売上のばかばかしいほどの部分はプリンターインクから来ている。

さらに悪いことに、HPのエンタープライズ向けハードウェアとサービスビジネスも落ち込んでいる。それでも、こうした不調にもかかわらず、HPは昨期ウォール街の予想を何とか上回った。

簡単に言えば、HPマシンは減速している、しかし遅くなったHPでさえ、かなりの競争相手なのである。

HPはどこにでもある。HPパソコンはWalmartからBest Buyまで、そしてあらゆるオフィス用品店で売られている。HPが最大のコンピューターメーカーになったのは、彼らが最高のパソコンを作ったからではなく、流通のためだ。

この巨大な流通ネットワークのおかげで、HPは169ドルのAndroidタブレットを苦もなく多くの人々の目に曝すことができる。おそらくHPは、証明済みのノートパソコン戦略に倣って画面やスペックを良くしたアップグレードモデルをわずかに高い価格で売り出すだろう。そのモデル、あるいはモデルファミリーは、容易にSlate 7からのアップセル需要を生み出すだろう。もっといい画面が欲しい? あと30ドル出せばCPUも速くなるよ。

HP Slate 7で、HPはその強みを生かしている。これはHPにとっては日常的製品であり次なる目玉などではない。

タブレットは急速にコモディティー化しつつあるが、バニラ製品を売るのはHPが最も得意とするところだ。今のところ、安物タブレットは安物タブレットでしかない。本誌のChris Velazcoが数分間HP機をさわった限り、それは面白くもないマシンだった。まあしかし、169ドルのタブレットてある。魅力を感じることはないだろうが、その必要もない。

HPはベンチでAmazonとGoogleの高価格レースを徹底的に見てきた。そしてこの低価格タブレット市場が生まれた。HPがプレミアム製品の会社であったことはない。スポンサー付きソフトウェアでコストダウンした面白味のないマシンを船一杯売る
方法をこの会社は知っている。HPが最初の消費者向けタブレットで失敗したのは、なにか特別なことをしようとしたからにすぎない。あれはバニラアイスではなかった。このHP Slate 7は失敗しそうにない。

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(翻訳:Nob Takahashi)