Google Reader終了 ― 結局のところ「RSS」は一般の人が必要とする情報収集手段ではなかった

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404871119_69534bc7f5_zRSSというのは、結局のところ「一般のインターネット利用者」に普及するところまではいかなかったと言えるのだろう。もちろん「インターネットからできる限り多くの情報を取得したい」と考える「ギーク」の人たちは別だ。「ギーク」達にとって、RSSとは福音だった。Googleが2005年にReaderを発表したとき、お気に入りのサイトをずっと巡回してRSSロゴを探しまわったものだ。ロゴをクリックしては一所懸命にフィード登録をしたものだった。とても簡単で、便利に感じられた。ただしそう感じたのは「私たち」だ。「素晴らしい」と感じなかった人も多かったようだ。

RSSを「スゴイ」と感じた人は、周囲の人に一所懸命魅力を伝えようとしていた。曰く「興味のあるものを予め登録しておいて、面白いものだけを見ることのできるテレビみたいなものなんだよ」等。しかしこうした説明では魅力はあまり伝わらなかったようだ。別の説明もにたりよったりだった。RSS自体が、目に見えないもので機能する、おたくっぽいものだったのだ。そして、一般の人にとっては、メリットがいまひとつわかりにくい存在でもあったようだ。

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たとえば、TwitterもRSSリーダーに似たものだと言える。面白そうな人を「フォロー」して、その相手が生み出すコンテンツを消費していく。ここにある「フォロー」という概念は「フィードを登録」というものと比べると、はるかに通じやすいものだったと思うのだ。少なくとも、たとえばGoogle ReaderなどのRSSリーダーを開いて、そこにさまざまなフィードを「登録していく」という作業は、「面白そうな人をフォローする」というアクションよりも「難しいもの」であったようだ。

Flipboardも、RSSの陳腐化を感じさせることになった。情報を収集してくるという意味ではGoogle Readerなどと同じなのだが、より「セクシー」に行うことができた。Googleもこの点は意識していたようで、「Googleカレント」なるものを世に出しもした。但し、こちらの方は「成功」という段階には至っていないようだ。

RSSの魅力が減じ、Google Readerが終了することになったのはなぜか。結局、RSSのような仕組みを通じてコンテンツを消費したいと考える人が少なかったということなのだろう。多くの人にアピールする方向に進化することもなかった。

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Google Readerというのはメールのインボックスの拡張版のようなものであったかもしれない。お気に入りのブログに登録された記事を、即座に入手することができた。しかしそれだけのものであったとも言える。より魅力的な仕組み(wow factor)に欠けていたのだ。さらにRSSを使ったマネタイズ手段というのもなかった。RSSフィードに広告を付けて配信するというアイデアもうまくいかなかった。FeedBurnerを思い起こしてみればよかろう。

Readerがなくなることに怒りの声をあげている人も多い。しかし結局、そうした人びとも、RSSの魅力を活かし、広めていくことができなかったのだ。Google Readerを使うべきであると、人を説得することができなかったのだ。そうしてGoogle Readerは死んでいくこととなった。人びとが利用しないテクノロジーというのは死んでいく定めにあるのだ。アーリーアダプターたちが使い始めることによって、アプリケーションやサイトの人気は高まっていく。Instagramが大いに人気を集めたのも、アーリーアダプターたちが「すごい!」とか「素晴らしい」などと評価していたからだ。

しかし、RSSやGoogle Readerについては、そうしたムーブメントは起こらなかった。そして終わりの時を迎えようとしているのだ。実のところ、私もこの3年間、Google Readerにログインしていなかった。そうした人びとの動向から、当然の結末を迎えたことになる。本日、久しぶりにログインしたが、それは本稿のスクリーンショットを撮るためだった。
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TwitterやFlipboard、そしてFacebookのおかげで、面白いコンテンツに不自由はしなくなった。実のところWIREDに載っているからといって、そのすべての記事を読みたいわけではないのだ。私の知っている人たちが「面白い」と言っている記事を読みたい。Google Readerにはそうした機能はなかった。それ故に私は使わなくなり、そして今、Google Readerが舞台を去ろうとしている。

[Photo credit: My geeky RSS tattoo]

原文へ

(翻訳:Maeda, H)

“Google Reader終了 ― 結局のところ「RSS」は一般の人が必要とする情報収集手段ではなかった” への1件のコメント

  1. Manabu より:

    なんぼしても言わさる でリブログ& コメント:
    記事本文より引用。

    “TwitterやFlipboard、そしてFacebookのおかげで、面白いコンテンツに不自由はしなくなった。実のところWIREDに載っているからといって、そのすべての記事を読みたいわけではないのだ。私の知っている人たちが「面白い」と言っている記事を読みたい。Google Readerにはそうした機能はなかった。それ故に私は使わなくなり、そして今、Google Readerが舞台を去ろうとしている。”

    TechCrunch Japan を Google Reader で読んでいるが、この記事は現時点で Google Reader にまだ反映されてない。タイムラグがあるんだな。他のブログもそう。

    何年も前に閉鎖してしまったブログの RSS フィードを Google Reader に登録すると、記事本文全文を読めることがあって、それも最新記事10件とかでなく数年分残ってたりするので、 Internet Archive で探さなくてもいいので便利だったのだが、それも消えてしまうのか。残念だ。

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