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企業集団Farm2050は農業スタートアップを資金と技術面で援助していく…Google会長Eric Schmidtも発起人

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2050年には世界の人口が100億になり、その命を支えるためには食糧を今より70%増産する必要がある。しかし食糧増産技術に取り組んでいるスタートアップたちは、生産や試験のための十分な資金を欠き、苦労しているところが多い。そこでGoogleの会長Eric SchmidtのInnovation EndeavorsFlextronicsのLab IXは今日(米国時間11/20)、AgTech(農業技術)スタートアップを資金や技術面で支援する集団Farm2050を立ち上げた。

Farm2050のそのほかの構成員は、GoogleとDuPont、Agco、UTCのSensitech、そして3D Roboticsだ。FlextronicsのLab IXを率いるLior Susanによると、“農業をやることは今でもかっこ良くないと思われている。VCたちが色めき立つようなIPOもなければ買収もない”。そんな状況の中でFarm2050は、AgTechのエコシステムを育てていきたいのだ。

Farm2050は今、グローバルな食糧危機を解決するアイデアを抱えたスタートアップたちを、支援対象企業として募集している。

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Innovation Endeavorsの専務取締役Dror Bermanによると、“起業家が挑戦すべき問題はたくさんあるが、その中の10%ぐらいに90%の起業家の関心が集中している”。農業は、その10%に入っていない。本当に重要な課題に起業家たちの関心が分散すれば、テクノロジ企業の数は今の100倍〜1000倍ぐらいにはなるはずなのだ。

農業には今すでに大きな市場があり、その規模は全世界で1200億ドルと言われる。しかしほかの産業に比べると農業は、その技術的進歩を加速するための支援構造を欠いている。でも、ここに突破口が開かれれば、本当に人間を救うことができる。

Bermanは語る: “100年前にはHaber-Bosch processが化学肥料の生産を可能にした。50年前にはコールドチェーン技術(長距離冷蔵輸送・貯蔵技術)により新鮮な農産物の長距離輸送が可能になった。そして今日では、ロボット工学と機械学習が農業を変えつつある”。

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Farm2050は、食糧増産技術のアイデアなら何でも歓迎する。具体的には、中心となるのはロボット工学とデータサイエンスの、農業技術全般もしくは特定農産物への応用だ。

この集団が投資家の集団ではなく企業集団なのは、単にアイデアに金を出す、というのではなくて、AgTechのイノベーションに対する技術的支援がすぐさま可能になるからだ。Bermanによると、企業は自分たちの技術が役に立つと思ったら、即席でインキュベータを立ち上げたりスタートアップに投資することがよくある。Farm2050はそのようなリソースを育成して、新進企業を支援していく。この集団にはたとえば、サプライチェーンのエキスパートやセンサ技術の経験豊富な専門家がいる。

今では、個々の企業に直接投資するのではなく、社会的な課題への投資を介してスタートアップを育てるという、ソーシャルなベンチャー資本、Social Venture Capital(SVC)が萌芽している。Farm2050もその投資的な側面は、まさにSVCだ。Susanはこう言う: “われわれの子どもも孫も、この地球で生きていく。スタートアップに投資している連中が、そのことに貢献できないのなら、それは大醜態だ”。

最新のSF映画Interstellarには、地球規模での食糧不足の惨状がリアルに描かれている。読者の中に、AgTechをやろうかなぁと迷っている起業家がいたら、決心を固めるためにその映画と、今日のFarm2050の発表がきっとお役に立つだろう。確かに今の世界には、ソーシャルゲームや写真アプリ作ることよりもずっと重要な課題があるのだ。〔余計な訳注: SF映画なんか見るより、世界の最貧飢餓地帯を旅した方がよいね。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))