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One Touch for Web
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PayPal、IDとパスワードの入力なしで支払いができるOne Touchをウェブに拡張

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今日(米国時間4/28)、PayPalはウェブのオンライン支払サービスにアップデートを加えた。これにより、ユーザーは一度ログインすればその後はIDとパスワードを入力せずに支払ができるようになった。この機能はOne Touch for Webと呼ばれる。PayPalの最近のモバイル支払機能の改良をウェブに拡張したものだ。

昨年秋のTechCrunch Disruptカンファレンスで、モバイル・デバイスでのショッピングを容易にするOne Touch支払方式を開発したことを発表した。モバイル版のOne TouchはPayPalが買収したBraintreeのテクノロジーに基いており、Jane.com、ParkWhiz、StubHub、Threadlessなどのアプリに採用された。その後、Airbnb、Lyft、 Munchery、Boxed、YPlanなどもOne Touchを利用している。

One Touchでは、認証情報はアプリ内に安全に格納されるのでユーザーは支払をするたびにPayPalのIDとパスワードを入力しなくてもよい。

One Touchはモバイルが主であるサービスや製品の場合には特に理にかなっている。モバイル・デバイスの小さな画面でユーザー名とパスワードを正確に入力するのは面倒な作業だ。 Braintreeの責任者、Bill Readyは以前、「オンラインショッピングで消費者はモバイル上で半分以上のの時間を費やしているのに、実際の購入回数ではモバイルは10%から15%にとどまっている」と指摘したことがある。この大きな落差は現在でもモバイルでのショッピング体験が非常に煩わしいことを物語っている。

PayPalの一部のマーチャントによれば、One Touchはこの問題を大きく改善したという。YPlanはOne Touchの採用後、コンバージョン率が2桁の上昇をみたと報告している。StubHubでも売上や客単価の増大など好影響があった。

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モバイルがもっとも効果の挙がる分野ではあったが、One Touchがウェブに拡大されたことの意味も大きい。もともとPayPalのオンライン支払体験はあまり快適なものではなかった。ユーザーはマーチャントのサイトからいちいちPayPalサイトへリダイレクトされる。そこでユーザーが正しいIDとパスワードを入力するのに失敗し、カートを放棄して購入を中止してしまうことが往々にしてあった。

One Touch for Webが導入されれば、ユーザーは最初の一回だけIDとパスワードを入力すればよい。その後はOne TouchをサポートするすべてのマーチャントでクリックだけでPayPalでの支払ができるようになる。

One TouchはほとんどのPayPalのマーチャントのサイトで自動的に有効になる。つまりマーチャントの導入率を考える必要はない。PayPalによれば「1億6500万人のわれわれのユーザーは近く全員がこの新機能を利用できるようになる」という。親会社のeBayは今月の四半期決算発表でPayPalが処理した支払総額が今期18%アップし、610億ドルに達し、360万人のアカウントが新たに登録されたと発表している。

今回のアップデートは、ライバルの支払サービス、Stripeが巨額の資金調達 を行い、急成長を続けていることへの対応の意味もあるだろう。Stripeの処理額は数十億ドルに達し、Rackspace、Shopify、Reddit、Foursquare、Dailymotionなどの著名企業を含む数千社をマーチャントとしているという。またStripe Connectを通じてLyft、Kickstarter、Indiegogo、TaskRabbit、Fancyなどにおける支払をサポートしている。 さらにStripe APIはTwitter、Facebookを始め何千ものアプリに採用され支払を処理している。

PayPalのOneTouch for Webは、今日からアメリカで有効になる。今後数ヶ月かけて世界に順次展開すされるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+