元YCパートナーのHarj Taggarが新しい技術者採用のパイプラインTripleByteを開発

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Harj Taggarは、初期の段階からY Combinatorに関わっていたパートナーで、新米CEOが直面する採用の問題を良く知っている。

「ファウンダーが新しい会社を興す時、どのように採用活動を行えば良いか知りません。技術者の採用面接をどのように行い、どのような質問をしていいか、分からないのです」と彼は言った。

彼はアーリーステージの企業にいた頃、その企業のエンジニア採用を助けるシステムを作り始めた。この時作成した面接で聞くべき項目は今でも使用している。そして、SocialCamのAmmon BartramとGuillaume Luccisanoと共に、これまで学んだことを軸にTripleByteを始めた。TripleByteは、技術者に特化した採用エージェントだ。

YCのポートフォリオ企業で働くための定形の応募プロセスが彼らの最初のプロダクトだ。 初めにプログラミングに関する質問に答え、15分間の技術に関する通話インタビューを行う。TripleByteは最初の時点で、候補者に履歴書を要求することはない。有名校を卒業していなくてもスキルがある人が不利にならないよう、バイアスを取り除くためだ。

それが終わったら、リモートで45分間のスクリーンを共有しながらの技術に関したインタビューを受ける。通過した候補者は、YCの会社で働きたい企業を5つまで選択する。YC企業が、自社のミッションとチームに合うと判断した場合はオファーを出し、TripleByteは候補者が得たオファーの給料や株式などのデータ管理を手伝う。

通過しなかった場合は、TripleByteは何を改善したら良いかといったアドバイスを提供し、また応募することを促す。これはYCが初回や二回目の挑戦でYCに参加できなかったチームへの対応と同じだ。

TripleByteの収益モデルは、エンジニアの初年度の給与の25%を得る。これは、採用エージェントの典型的なモデルと一緒だ。しかし、TripleByteは6ヶ月間の保証を行う。もし採用が上手くいかなかった場合は、TripleByteは全額返金する。

「多くのリクルート企業は1ヶ月の保証を行います。交渉すれば3ヶ月に伸ばす所もあります」とTaggerは言う。「しかし6ヶ月保証する企業は聞いたことがありません」。

彼らの長期的な目標は、データを多く集め、優秀エンジニアとはどのようなエンジニアであるかを理解し、彼らを判別する方法を突き止めることだ。Googleの人事のシニアバイスプレジデントを務めたLaszlo BockがGoogleの社内で行ったことに似ている。Bockは、このテーマについて本まで執筆している。

しかし、これは一社の巨大企業の中の部分的な話ではなく、多くの企業に向けた、技術分野における人材の人事に関するものだ。時間の経過と共に、Taggerは予測を立てられる技術インタビューを作りたいと考えている。

「エンジニアのキャリア全体のデータを集めたいのです」とTaggerは言った。TripleByteのソフトウェアが充分なデータ量で分析を行うようになったら、企業が最も重要視する要件が技術的なスキルである場合、TripleByteが採用の判断を行うことができるかもしれないとTaggerは想定している。

また、TripleByteは、エンジニアの評価に関連付けられるMITやスタンフォード大学の出身といった有名校のブランドネームと対抗して、スキルを証明するものにもなりうる。このようなエリート校の授業料はインフレのペースよりも早く高額になってきている。狭き門である為、学生にかかる好意的なバイアスも強い。Peter Thielといったテクノロジー業界のリーダー格はその名前が、外に対して持つ影響力について疑問を投げかけている。このような学校を卒業していなくても優秀な人材がいることは確かな事実だ。TripleByteの目標は、そのような人材を見極めることだ。TripleByteのファウンダーもこのカテゴリーに入る。Bartramは18歳の時まで自宅で勉強していたし、Luccisanoはフランスで育ち、フランスの大学に通った。

このアイディアが目に留まったのは他にも理由がある。一つは、このサービスが広範な企業にあてはまる要素を横断的に切り取っているからだ。YCから出資を受け、会社の福利厚生を管理するZenefitsや、オンデマンドで契約社員を必要とする企業の為に契約者の履歴調査を代行するCheckrにも同じことが言える。TripleByteは、技術スキルの評価という要素を占有しようとしている。

2つ目は、YCがそれ自体がエコノミーとして確立する兆しを見せていることだ。数年前、Taggerは、YCのネットワークは新しいプロダクトに必要な最初の絶対数のクライアントを獲得できる場所になりつつあると私に話していた。

しかし、今ではスタートアップの企業数は更に増し、YC内の企業だけでも提供するものによっては市場になる。多様なYC企業と優秀なエンジニアを多く結びつけることができるなら、YCはアクセラレータとして更に有利になるだろう。ただ、Tagger自身はTripleByteを全ての企業に対して有用なものにしたいと話していた。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter