コミュニティの公益訴訟資金をクラウドファンディングで支えるCrowdJustice、沖縄にもあればよいかも

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イギリスの総選挙後の新政権はHuman Rights Act(人権法)を破り捨てようとしているし、司法扶助の予算はすでに削られている。逆説的に今は、コミュニティによる法的扶助を一層充実していくための、絶好の好機だ。

国連の弁護士だったJulia Salaskyがロンドンで立ち上げたCrowdJusticeは、人びとが起こしたいと願っている“公益のための”訴訟を、クラウドファンディングで支えようとする。つまり訴訟資金をKickstarter方式で集めることによって、お金のない人でも公共の正義のためのたたかいができるようにする。

Julia S

Salaskyは次のように説明する: “たとえば地域の病院の廃止決定をコミュニティが合法的に廃案にさせたいと思ったとき、そのための法廷闘争資金をCrowdJusticeで募集することができる。コミュニティの誰かが、人権問題で不当扱いを受けているときなども、有志が訴訟のために立ち上がることができる。政権が変わるたびに司法へのアクセスはますます困難で費用のかかるものになっているが、クラウド(crowd, 人びと)の力でその流れを食い止めたい”。

“この前の連立政権のときもそうだったが、今度の保守党政権でも国民に対する法的援助の予算は大幅にカットされるだろう。また、人びとの政府の決定に対抗する能力を抑えるための、法律が作られるだろう。だから、弱者だけでなく一般の人びとも、司法へのアクセスがますます困難になる。とくに、重要だけれど解決に費用を要する問題が、無視されがちになる”、と彼女は語る。

CrowdJusticeで訴訟資金を集めるのが好適、とSalaskyが考えている問題は、バードサンクチュアリの保全のようなきわめてローカルな問題や、逆に、拷問や(政府による)大量監視のような、社会の全体に関わる問題だ。
“これらの問題は、実質的な原告の数が数十万から数百万にのぼることもありえる。しかし今は、それだけのコミュニティが資金を集めて立ち上がり、公益のためにたたかっていくための方法がない。今は、重要な公益的問題でも、勇敢な個人の頑張りと限られた資金能力に頼っている。だから私たちは、司法のシステムをハックして、コミュニティが自分たちの未来のために投資できるようにしたい”。

司法システムをハックする、というと聞こえは良いが、でも、公益のためやコミュニティの利益のために訴訟資金や活動資金を集めるというアイデアは、時代を超えて当たり前のことのようにも思える。それなのに、なぜ今まで、イギリスでは誰もそれをやろうとしなかったのか?

“法律の世界にクラウドファンディングが浸透するのに、こんなに長い時間がかかったなんて、とてもおかしい。CrowdJusticeの売り込みで走り回ったとき、法律家たちは異口同音に、‘今までそれがなかったなんて信じられないね’とか、‘何百年も昔からみんなそれを考えていたんだよ’、と言う。法律の世界には、ふつうの人たちが司法にアクセスする方法に関して絶望感と諦めがあり、とくにここ数年は、政府の施策や予算の面でもますます無視される存在になっていた”、とSalaskyは述べている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa