970万人の開発者を擁するGitHubが「ギットハブ・ジャパン」を始動、法人向けでマクニカが販売

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「ギットハブ」と書くと、Javaをジャバと書くのと同じぐらい椅子から転げ落ちそうになるエンジニアも少なくないと思うのだけど、「ギットハブ・ジャパン」設立のニュースが届いた。GitHubは今日、東京・代官山で記者発表会を行い、米国外で初めてとなる海外支社の日本法人「ギットハブ・ジャパン合同会社」を芝・大門に設立して法人営業を本格化すると発表した。

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GitHubは2008年のサービス開始以来、年率100%という成長率で登録ユーザー数やレポジトリ数を伸ばしてきて、オープンソースの世界ではデファクトのプラットフォームとなっている。2015年6月現在、GitHubの登録ユーザー数は970万、レポジトリ数は2330万。最近ではMicrosoftやOracleといったトラディショナルなIT企業もGitHubにレポジトリを用意するようになってきているし、広く知られたメジャーなオープンソース製品の多くがGitHubをプロジェクトのホスト先に選ぶのがここ数年のトレンドだ。

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GitHubは「プルリクエスト」と呼ぶソフトウェアの差分情報のやり取りを使った分散開発スタイルを広めた。オープンソース開発のスタイル自体を変革したのはGitHubが採用するGitという分散バージョン管理システムだが、人間(プログラマ)同士の言語コミュニケーションやチケット管理を含めた協業モデルを「ソーシャル・コーディング」という標語とともに広めたのはGitHubだ。

オープンソース・プロジェクトで分散開発の良さが認識されるにつれて、法人内のプロジェクトでも、それまで使われていたSubversionやMercurialといったソースコードのバージョン管理システムに取って代わる利用が出てきた。

GitHubを企業内プロジェクトで利用するには、GitHubそのものを利用するのとは別に、GitHub Enterpriseというオンプレミスの仮想環境上などで動かすバージョンを使う方法がある。GitHubはパブリックなWebサイトであるため、クリティカルなソースコードの置き場所に相応しくないと考える企業が少なくない。これまでにグリー、ヤフー・ジャパン、日立システムズ、サイバーエージェント、クックパッドなどで導入例があるが、支払いがクレジットカード決済による海外送金のみで、テクニカルサポートが英語のみなど、日本法人で使いづらい面もあった。今回、ギットハブ・ジャパンはマクニカネットワークスと総代理店契約を締結。日本の営業時間内で日本語でのテクニカルサポートを提供を開始する。今後も直接、米GitHubからのサポートも受けられる。マクニカネットワークスは今後国内で販売パートナーを構築していく。

日本支社のジェネラルマネージャーに就任した堀江大輔氏はアマゾン、ヤフー・ジャパン、シックス・アパート、クックパッドなどで製品開発部長や国際事業部などエンジニア畑「以外」を歩いてきた人物。「あらゆる職種を経験してきたが、コードだけは書けなかった。それで3年前からプログラミングを始めたところGitHubを毎日使うようになり、GitHubという会社自体に関心を持つようになった」と入社の経緯を説明した。

GitHub共同創業者でCEOのクリス・ワントラス氏は、「いずれすべての企業はソフトウェア企業になる。そして、すべてのソフトウェア企業はオープンソースの一員になる」として、今後のGitHubのポテンシャルを説明。また、堀江氏はオープンソースのコラボレーションスタイルは、ソフトウェア開発を超えてリモートワークに適用できるのではないかと話す。堀江氏によれば、GitHubでは社員の7割がリモート環境で働いている。GitHubを使ってコミュニケーションしていて、法務が扱う文書やマーケ資料なども、すべてGitHubを利用しているという。開発者のプロジェクトにマーケの人がコメントしたり、コード上のバグに対して法務が指摘を入れるというようなことが起こっているのだそうだ。

日本だとスタートアップ企業で、1200万DLを超えたゲーム「BrainWars」を開発・運用するトランスリミットが就業規則をGitHubで公開している。これは別の企業が「フォーク」(分岐して別バージョンを作ること)してもいいし、社員がプルリクエスト(気に入らない条項に変更要求を送る)こともできる。実際トランスリミットの高場大樹氏によれば就業規則は名古屋にある開発会社が作ったものをトランスリミットがフォークして自分たちに合う形にしたものという。ソフトウェアが得意でGitHubを自然に使っているような企業では、こうした利用も出てきている。デジタルの文書やデータを扱うコラボレーションの世界では、Dropboxが多くのスタートアップを買収してストレージからコラボへ軸足を移しているし、巨人MicrosoftもSharePointとクラウドで企業向けソリューションを提供していて、「開発者ネイティブ」のGitHubが今後大きくなるこの市場でどれほど存在感を示せるかは未知数だ。

GitHubはサービススタートの時点から黒字経営で、自己資金によるブートストラップの成功事例として知られているが、技術系スタートアップへの投資で知られるVCのAndreesen Horowitzから2012年に1億ドルという巨額の資金を受け入れている。

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