Stroboはセンサー、クラウド、SDKでメーカーの“IoT化”を支援する

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ネットの情報はGoogleが押さえている。それならばハードウェア、IoTの領域でのGoogleを目指そう——そんな決意をして東京大学工学部在席時に1度目の起業を経験したと語るのは、現在Stroboの代表取締役を務める業天亮人氏だ。

同士は2010年にネット家電向けスタートアップのPlutoを設立。2013年には同社を離れることになるが、2014年11月に2度目の起業でStroboを立ち上げた。2015年2月には、East Venturesからシードマネーを調達している。金額は非公開だが数千万円程度。

Strobo代表取締役の業天亮人氏

Strobo代表取締役の業天亮人氏

“IoT化”のための製品群を提供

Stroboが手がけるのは、さまざまなメーカーのプロダクトを“IoT化”できるという製品群「Strobo IoT Suite」だ。Strobo IoT Suiteは、(1)インターネット連動のセンサーやアクチュエーター群、(2)IoTに最適化されたクラウドストレージやメッセージングサービス、(3)IoT製品とアプリを連動するSDK——の3点で構成されている。

メーカーがStrobo IoT Suiteを使って自社のプロダクトをIoT化する手順としては、まずプロダクトにセンサーを組み込み、連携するアプリに開発SDKを導入すればいい。センサーから送られてくるデータはストレージに蓄積され、アプリでそのデータを受け取ることができる。逆にアプリからアクチュエーターに何かしらのアクションを与えるということもできる。

と、仕組みを延々読んでもらうよりも、具体的にどういうことができるのかを知ってもらった方が早いだろう。今回Stroboが発表した試作プロダクトであるスマートクッションの「cuxino(クッシーノ)」とスマートフォン連動型ベッドの「mikazuki」を紹介しよう。

IoT化された「クッション」と「ベッド」を開発中

cuxinoはスマートフォンと連動する、センサー内蔵のスマートクッション。この製品をイスの上に置いて座れば、その姿勢をリアルタイムで評価。重心が偏ったりして悪い姿勢が続くと、アプリを通じてスマートフォンに通知が届く。この姿勢は日・週・月での振り返りが可能。また、離席も検知できるため、仕事中など、席から立つ自動的にパソコンにスクリーンロックをかけるといった使い方ができるのだそう。

その他にも、その日最初にクッションに座った際、Slackと連携して出勤を通知するなど、様々なウェブサービスとの連携も可能となっている。

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mikazukiはスマートフォン連動のベッド。目覚めに合わせて照明やエアコンなどのIoT製品の設定をオンにして、目覚めに最適な環境を用意するほか、睡眠時には眠りの深さや眠りに落ちた時間などを計測。データはアプリにて閲覧できる。さらにこのデータを元にして、「眠りの習慣」を分析。最適な睡眠について提案してくれるという。

業天氏にcuxinoの試作品を見せてもらったのだけれど、センサー類はシート状になっており、既存のクッションのカバーを開き、中にそのシートを入れるだけで利用できるという手軽なものだった。ちなみに写真を撮らせてもらおうと思ったのだが、「試作品のためNG」とのことだった。

メーカーとIoTの橋渡し

ではどうしてそんな既存のプロダクト(クッション)に入れるだけでIoT化できるような製品を作ったのか。その背景にはPlutoでの経験がある。Plutoが提供するのは、エアコンやテレビなど各種家電をスマートフォンで操作するためのデバイスとアプリだ。業天氏は「メーカーとしてやっていくというコンセプト自体を否定するわけではない」とは語るが、いざスタートアップが企画・設計から製造し、販路の確保までを行うということの大変さを痛感してたという。

しかし一方では、既存(かつ非IoT)のメーカーは自らのプロダクトを製造し、その販路も持っている。それであればそのメーカーの製品とIoTを橋渡しするような存在こそが必要ではないのかと考えてStroboの製品群を開発したのだそう。「ターゲットにするのはメーカー。初期導入がしやすいIoTのパッケージを作っている。もちろん製品の評価にはエンジニアが関わる必要があるだろうが、マーケティングや商品設計の担当者だけでも仕組みが理解頂けるようなものを提供していきたい」(業天氏)

同社では今秋をめどにcuxinoとmikazukiの製品モニターのプログラムを実施する予定。プログラムでは、両製品の試作版を実際に利用できるという。希望者は各プロダクトのページから応募可能だ。またStroboでは、プログラムと並行して、パートナーとなるメーカーとの提携などを進めるとしている。