Cerevoがネットとリアルを繋ぐ鍵型スイッチ「Hackey」発売、メディアアートでの利用も想定

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ネット家電スタートアップのCerevoが4月、米国オースティンで開催されたイベント「South By Southwest(SxSW)」で発表していたシンプルなIoT製品「Hackey(ハッキー)」の販売を開始した。

既報の通りだが、Hackeyは無線でインターネット接続する手のひらサイズの鍵型スイッチ。直径56mm、高さ51mm、重量は60g。無線LANを搭載するほか5色に転倒するLEDを備える。給電はMicro USBケーブルから行うが電源は内蔵しない。鍵は2つ同梱される。基本的にすべての端末には異なる鍵がつくが、鍵穴のパターンは一定数であるため、「数千個のHackeyがあれば他の鍵で使える可能性のある、緩いセキュリティ」(Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏)なのだそう。

価格は同社ECサイトで9980円。クラウドファンディングサイトの「indiegogo」を通じて海外販売も行う。21日間の期間内目標額の購入が集まれば同サイト上での販売が可能になり、早期購入者には割引価格が適用される。

高いセキュリティを求めるビジネスユースについては個別対応を検討するほか、分解する必要があるため補償対象外にはなるものの、直径16mmのパネルマウント型スイッチ(ポチッと押し込むようなボタンなどさまざまなスイッチがある)であればユーザーが自由に交換できる。

キーを回すとIFTTT経由でiPhoneに通知がされるデモの様子

キーを回すとIFTTT経由でiPhoneに通知がされるデモの様子

各種のウェブサービスを連携するハブサービスである「IFTTT」や「Zapier」のほか、ヤフーのIoT事業第1弾としてリリースされているアプリ「myThings」とも連携。

Hackeyのキーを回すだけで(厳密にはボタンを交換しようが鍵穴のままであろうが、ONかOFFかという状態のみを連携するサービスに通知する)、Twitterにメッセージを送ったり、スマート電球の店頭をコントロールしたりできる。ヤフー スマートデバイス推進本部アプリ開発室室長の椎野孝弘氏いわく、将来的には「キーをひねればYahoo!ショッピングで商品を購入できる」なんていう世界観の実現を目指すのだという。米国ではAmazonが「Amazon Dash」を発表しているが、まさにあのプロダクトそのものだ。APIも公開しており、Hackey対応のサービスやハードウェアを自由に開発することもできる。

「キャンペーン×メディアアート」での利用を期待

発表会は10月28日に行われており、ここでは僕がCerevo代表の岩佐氏に個別に聞いた話をちょっと紹介する。

さっきAmazon Dashの話を挙げたところではあるのだけれど、岩佐氏は「ボタンを押して日用品が届く」というような利用が“当たり前”になるにはまだ数年はかかるだろうと考えているという。それよりもまず広く使われるだろうと考えているのは「広告代理店のキャンペーンでメディアアート作品を利用する」というようなシーンだそう。

岩佐氏は発表会でも利用例として「渋谷の街中に100個のHackeyをおいて、鍵をばらまくようなイベントをやることもできる」と話していたのだが、例えば商業施設なんかの壁にHackeyのスイッチが並んでたって面白いだろう。実際にそういった企画がどこまで進んでいるのかについては詳細を聞けなかったのだけれど、HackeyはいわゆるMakers的なモノづくりの人たちのためだけのプロダクトではないと同社は考えているようだ。