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HuluとFox、30秒で終わる新CM方式を提供

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Huluは、CMを見ることに耐えられない人たちのために広告無しプランを導入しているが、Fox Networksとの新たな契約によって、広告付きバージョンでもストレスなくHuluを見られるようになるかもしれない。

今週、FoxとHuluは新たなタイプの広告フォーマット「エンゲージメント広告」をHuluに導入することを発表した。この一種の対話型広告を受け入れることを選択した視聴者は、Foxの今シーズンの番組を、CMの数も長さも少なく見られるようになり、CMによる中断は計2分30秒からわずか30秒へと短縮される。

このエンゲージメント広告は、Foxが昨年2億ドルで買収したtrue[X]とい会社のテクノロジーを利用している。同社は現在も独立して運営されており、その広告技術はABC、Viacom、CBS Interactiveを始めとする数多くの主要放送局で使用されている。

エンゲージメント広告自身は、従来の広告で最大の問題の一つ ― 視聴者が実際にメッセージを見ているかどうかがわからない ― を解決するために生まれた。視聴者はその場にいないかもしれないし、CM中にスマホで遊んでいるか、他のことをしているかもしれない。

しかしエンゲージメント広告は、広告主が視聴者の注意を引いたことを保証する。まず対話用画面が表示されビデオが始まる。しかしある時点で、視聴者は先へ進むために画面を操作しなくてはならない。これによって本当に見ていることが証明される。

例えば、牛乳のエンゲージメント広告なら、消費者はチーズを使ったあらゆる素晴らしい料理のレシピの中から一つを選ぶよう促される。自動車メーカーの広告なら、車のどの部分について視聴者が知りないかを尋ねることもできる。

Huluの視聴者は、エンゲージメント広告を見るか、従来型のCMを見るかを、Fox TVの番組開始前に選ぶことができ、もし前者を選べば30秒間広告と対話した後、番組の残りをCM無しで見ることができる。

あるいは、1回目のCM時間の前にエンゲージメント広告を選ぶオプションが提示される場合もあり、その場合も別のFoxの番組に移るまで邪魔をされることがない。エンゲージメント広告は、視聴者が一時停止ボタンを押した時に選択を促すことも可能で、今すぐ広告に注目することと引き替えに番組の残りをCM無しで見るチャンスを提供する。

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Foxは既に、Fox.comおよび同社のモバイルアプリFox Nowでエンゲージメント広告を導入しているが、Huluで利用できるようになるのは初めてだ。

また、Huluに統合されるテクノロジーは、他のtrue[x]顧客も利用可能で、そこには主要な放送局が名を連ねている。もしこの方式がHuluユーザーで人気になれば、Huluの広告支援モデルを改善しつつ、より良い視聴体験を提供できる。つまるところ、視聴者は広告を「プレイ」することを好まないかもしれないが、30秒間の束縛の方が、絶えずCMに中断されるよりは苦痛が少ない。

「あらゆるデジタル広告モデルは物量のために作られている…質の高いコンテンツを求める広告などない」とFoxの先進広告部門責任者で、買収前のtrue[X]ファウンダー・CEOのJoe Marcheseは言う。「エンゲージメント広告最大の特徴の一つは、広告で金儲けをする方法を探すだけでなく、より良い視聴体験を実現しようとしていることだ」と彼は言う。

エンゲージメント広告は伝統的広告よりも高価であり、表示回数ベースではなくエンゲージメント毎に課金される。しかし、表示頻度は減るため、目的はエンゲージメントで売上を増やすことではなく、同じ金額を少ない広告で稼ぐことにある。

なお、エンゲージメント広告を利用したいユーザーがいつもこれを選択できるわけではない ― 少なくとも今は。現在この広告方式は、現行シーズンの番組で、かつ広告主がキャンペーンを購入した場合にのみ利用できる。

開始時点では、10億ドル規模のスナック企業、Mondelēz Internationalが、Swedish FishおよびHallsのエンゲージメント広告をHuluで放映する。

エンゲージメント広告は現在ウェブおよびモバイルのHuluで放映中であり、いずれこのフォーマットは、Huluが動作するどのプラットフォームでもサポートされる予定だ ― ウェブ、モバイルウェブ、モバイルアプリだけでなくApple TVやRokuなどセットトップボックスでも。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook