FacebookがSupershipとパートナー契約、国内のオーディエンスネットワーク拡大を加速

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Facebookが国内の広告ビジネスで新たな動きを見せた。同社は11月30日、オーディエンスネットワークの拡大に向けてSupershipとのパートナー契約を締結したことを明らかにした。

Supershipは11月に生まれたばかりの新会社。TechCrunchでも以前にご紹介したとおりだが、KDDIではモバイルインターネット向けの新ポータル構想「Syn.」を掲げ、パートナー企業とサービス連携、出資・買収などを進めてきた。その中でもKDDI子会社となっているスケールアウト、nanapi、ビットセラーの3社が合併して設立されたのがこの会社だ。各社で展開していた広告、インターネットサービス、プラットフォーム事業や新事業を展開するとしていた。

今回のパートナーシップ契約ではまず、スケールアウトで提供していたSSP(サプライサイドプラットフォーム)「Ad Generation」を導入するアプリパブリッシャーに向けて、オーディンエンスネットワークの導入を進める。Facebookではこれまで独自にパブリッシャーとの交渉をしていたそうで、オーディエンスネットワークの拡大に向けたパートナーシップ契約はこれが世界初になるという。

場所(国から都道府県、市区町村まで)や年齢、性別、趣味趣向に広告主とのつながりまで、さまざまな条件を指定して広告を配信できるFacebook広告。そのターゲティング精度は非常に高く、一般的なオンラインメディアのターゲティング精度は30〜60%と言われることが多い中、90%以上になるケースも少なくないそうだ。

そのFacebook広告でのターゲティングの仕組みをFacebookの外でも利用できるのがオーディエンスネットワークだ。広告主はFacebook広告の管理画面からオプションとしてオーディエンスネットワークへの配信を指定するだけで、パートナーのアプリに対して広告を配信できるようになる。広告は一般的なバナー広告に加えて、アプリのインターフェースに合わせたネイティブ広告、全画面表示のインタースティシャル広告の3種類を配信可能。2014年5月に開催されたFacebookのイベント「F8」で発表されたこのプラットフォームは、「(数字は非公開ながら)すごい勢いで利用されている」(Facebook執行役員 パートナーシップ事業 日本代表の横山直人氏)のだそう。

「広告主、媒体・パブリッシャー、(パブリッシャーの)ユーザーの3者にメリットがある仕組み。広告主にとってはターゲット精度が高い広告を配信でき、パブリッシャーのマネタイゼーションの負荷を軽くする。またユーザーには関連性の高い広告を出すことで本来のアプリの体験を妨げない」(横山氏)

オーディエンスネットワークで配信する広告のイメージ。左からネイティブ広告、インタースティシャル広告、バナー

オーディエンスネットワークで配信する広告のイメージ。左からネイティブ広告、インタースティシャル広告、バナー広告

日本で最初のパートナー契約の事例が生まれた理由については、Supership、Syn.の立役者である元Facebook Japan副代表・森岡康一氏の存在も大きいという。「もともとどちらから話をしたわけではなく、両社で『面白いことをしたい』とは話していた。当時のスケールアウトにはモバイルアプリ広告での実績があったため、時間はかかったが新しい取り組みに繋がった」(横山氏)

本日から、Ad Generationを導入するグノシー、Zaim、ジョルダン乗り換え案内、ジモティー、au スマートパスなどのアプリがオーディエンスネットワークに参加する。広告主はこれらのアプリを利用するユーザーに対してもターゲティング広告を配信できるようになる。