苦闘中のDropbox、Mailboxを来年2月、Carouselを3月に閉鎖―生産性ツール開発に全力

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ファイルのクラウド・ストレージを提供して4億人のユーザーを集めているDropboxだが、どうやら100億ドルの評価額を維持するのに苦闘しているようだ。 投資家メディアが見守る中、同社はビジネスのいくつかを閉鎖して運営の効率化を図る模様だ。DropboxはメールサービスのMailboxと写真共有サービスのCarouselを閉鎖することが明らかになった。

情報源によると、同社はコアビジネスに資源を集中し、 Paper(プライベート・ベータ中)などのようなビジネスに役立つ生産性ツールの開発に全力を挙げるということだ。

Mailboxは2016年2月26日、Carouselは3月31日にサービスを停止するという情報を得た。 Carouselの閉鎖が遅れるのは、ディスク容量の節約、写真共有など機能の一部をDropbox本体に移す作業があるためだという。DropboxではMailboxのユーザーをGmailにスムーズに移行させる計画なので、実害は出ないだろう。

われわれはこの情報を会社にごく近い筋から得た。またMailboxのアカウントはあちこちで閉鎖されている。Dropboxもついに今日(米国時間12/7)の同社のブログ記事で閉鎖を認めた。.

Dropboxの共同ファウンダー、Drew HoustonとArash Ferdowsiはブログ記事で「CarouselとMailboxにさようなら」という記事で、「これは容易な決断ではなかった。しかしここ数ヶ月、われわれのチームは…共同作業ツールの開発に次第に重心を移してきた。こうした状況に照らして、われわれはCarouselとMailboxを閉鎖するという困難な決定に達した」と書いている。

しかし今日になってもDropboxのサポート担当者はユーザー向けに「まだ何も決定されていない」というメッセージを送っている。

多数の問い合わせに感謝します。長期間にわたりアップデートが行われないことに不満を感じることは理解できます。しかしMailboxは放棄されたわけではなく、ユーザーにとって最良の方向が検討される間、開発は続けられています。…ただし正確なそのロードマップについては私自身、まったく知らないためお知らせできません。

Mailboxは7月からまったくアップデートされていない。Dropboxのユーザー・フォーラムには多数の質問がユーザーから寄せられているがほとんどは回答がない。Carouselは9月にマイナー・アップデートが行われているが、2014年のリリース以来、機能の実態はほとんど変わっていない。

アプリの調査と分析を提供するApp Annieによれば、両アプリともリリース以後、長期的に維持可能と思われる数のユーザーを獲得できていない。 アメリカのiTuneストアの「生産性アプリ」部門でMailboxは現在233位だ。Carousel同じく写真部門で271位だという。【略】

両サービスとも残念な結末ということになりそうだ。Mailboxが2013年にスタートしたときにはメディアで大評判となったものだ。ひとつには当初提供されるアカウントの数が少なく、待機リストに載ったユーザーが正式アカウントを入手しようと大騒ぎしたせいでもある。当時として、Mailboxアプリはシンプルでよくできたインターフェイスを備えていた。

一方、Carouselはいくつかのスタートアップを買収した結果生まれたサービスで、やはり当初は有望なモバイル写真アプリとみられていた。Mailboxの共同ファウンダー、Gentry Underwoodは早い時期にDropboxを離れている。もう一人の共同ファウンダー、Scott Cannonは短期のアドバイザーとしてDropboxに残っている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+