iPad Airの後継機は9.7インチiPad Pro―Appleの考えるコンピューターの未来

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Appleはさきほどクパチーノの本社キャンパスで開催されたプレスイベントでiPad Air 2の新しい後継機を発表した。この機種の内容はiPad Airの発展というより小型版のiPad Proであり、Appleもそのとおり、iPad Proと名づけている〔iPadは今回iPad Proの12.9インチと9.7インチの2モデルに再編された〕。

フィル・シラー上級副社長が新しいiPadを発表するのに先立ってCEOのティム・クックは「iPadはコンピューティングの未来を体現するものとして完璧だとわれわれは確信している」と語った。

現行iPad Air 2の発表は2014年10月だったから、今回の新しい iPadはメジャー・アップデートとなる。 ディスプレイが9.7インチである点は現行モデルと変わらないが、それ以外はゼロから作りなおされている。

新しいディスプレイは光の反射が40%も削減され、25%も明るい。カラーの発色も改良されている。 500Nit〔cd/m2〕のディスプレイはこれまでのiPadでもっとも明るい。小型版のiPad ProはiOS 9.3で新設されたNight Shiftにことに良く適合している。日が沈む頃になると自動的にディスプレイは黄色みを帯びた暖色系の表示になる。新iPad Proには4チャンネルのアンビエント光センサーが設けられ、これまでより正確に周囲の光を分析してモニターのホワイト・バランスを調整する。

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12.9インチ版と同様、新しいiPad Proは大きな音響空間を備えたスピーカー4基を内蔵しており、音量、音質ともに良くなっている。この陰にはiPad ProがA9Xチップの採用がある。これによりLTE、802.11ac Wi-Fiの接続も高速化された。iPhone 6sと同じ12メガピクセルのカメラを搭載し、4kビデオを撮影する能力がある。この点では現行の大型版iPad Proを上回る性能となっている。ということは残念ながらボディーの平面からやや出っ張るということだ。

また新iPad用に大型版に似たスマート・キーボードカバーも発表された。現行大型版に比べるとキーはやや小ぶりになっているが、大型版と同じスマート・コネクターが採用されているのでいちいちペアリングしたり充電したりする手間は省ける。

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今日のイベントで、新しいiPad ProはApple Pencilをサポートすることが判明した。またUSBカメラやカード・リーダーなどのLightningアクセサリを接続して写真を転送することもできる。9.7インチ版のiPad Proにはシルバー、ゴールド、スペースグレイ、ローズゴールドの4色がある。厚さは6.1mm、重量はWi-Fi + Cellularモデルが444g。

新モデルは価格がやや高くなっており、599ドルからだ。これは最安のiPad Air 2より100ドル高い。しかしメモリーは16GBではなく32GBが搭載される。749ドルで128GBのストレージとなる。今回初めてiOSデバイスに256GBモデルが登場したが、こちらは899ドルだ。これらはいずれもWiFiモデルで、LTE接続モデルの価格については不明だ。iPad Air 2のエントリーモデルの場合399ドルだ。12.9インチのiPad Proでも256GBのモデルが選べるようになった。 9.7インチiPad Proの出荷は4月上旬からだという。

iPad Pro

「〔9.7インチは〕当初からもっとも人気の高いiPadのサイズだった」とフィル・シラーは語った。Appleは9.7インチのiPadをこれまでに2億台売っている。iPad AirをiPad Proと改名することによりAppleはより多くのユーザーに新モデルへ買い替えてもらいたいようだ。

今回AppleがiPadのようなメインストリームの製品を値上げしたのは微妙な戦略といえる。直近の四半期にiPadの売上は前年同期比で25%ダウンしている。Appleが新製品をiPad Airとしなかったのは対前年比で大幅に低下した数字をいつまでも公表したくなかったからではないかという疑いも残る。しかしタブレット製品の頭打ち感はAppleに限った現象ではなく、トレンドというべきものだ。

AppleiPadを独自のカテゴリーと独自のエコシステムの製品にしようと努力している。またiPhoneとiPadの差異を収入源としたい。今回のiPad Proの発表でApple はiPadこそ今回の未来なのだというはっきりしたメッセージを市場に向けて発した。新iPadはこの流れに基いてデザインされた製品であるのは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

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