Apple SIM

ご注意! 新しいiPad ProのデュアルSIMについてAppleの意図を知っておこう

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Appleが新しい9.7インチのiPad Proを発表したとき、ひとつの技術的問題が目を引いた。Appleのサポートデスクに寄せられた質問の大半がこの問題に関するものだったという。つまりApple SIMが内蔵になったという点だ。 AppleはiPad Air 2でAppleはApple SIMを発表した。これは一般的なSIMカードの形状だが再プログラム可能だった。ユーザーはデバイス上の設定から世界に何十種類もあるキャリヤを自由に選択できた。

Appleにとっての利点は明白だ。プログラマブルSIMならどんなキャリヤとも互換性がある。無線ネットワークがデバイスのサポートする規格を採用してさえいればよい。Appleは世界中でただ1機種を発売するだけですむ。

しかし問題はApple SIMが従来のSIM同様、取り外して交換できるという点だった。一部のキャリヤはユーザーが書き換えできないようにしたプログラムしたSIMを取り付けて販売し、結果的にAir 2を自社ネットワークにロックしてしまった。そこで新しいiPad ProではSIMを内蔵させるという対策が取られたわけだ。では内蔵SIMが再プログラムされるとどんなことが起きるのかというのが大きな疑問となる。その答えは簡単にいえばこうだ。

  • Verizon版のiPad Proの場合、内蔵SIMは無効化される。VerizonのiPad Proを海外で使うには現地で利用できるキャリヤの物理的SIMカードを装着する必要がある。
  • AT&TのストアでiPad Proを買った場合、内蔵のApple SIMは有効。ただしアメリカ国内、国外ともAT&Tネットワークにロックされる。しAT&Tのストアから直接購入せず、他の経路からデバイス入手し、後でデバイス上の設定から内蔵SIMにAT&Tをプログラムした場合、アメリカ内外ともにアンロック状態となる。つまりAT&Tから買った場合はSIMはロックされ、国外で使う場合もAT&Tが定めたローミングを利用することになる。後でAT&Tを選択した場合、 内蔵SIMはロックされておらず、後でキャリヤをAT&T以外に変更することができる。
  • 他のアメリカのキャリヤはロックをかけていない。T-Mobileは安全だ。しかし日本ではキャリヤ独自のストアから購入したデバイスはそれぞれのネットワークに接続するようプログラムされている。他の日本のキャリヤに変更することはできるが、海外のキャリヤには変更できない。〔この点についてはAppleサイト参照〕。
  • AT&TとT-Mobileは内蔵のApple SIMに対応している。AT&Tのデバイスに新たにT-Mobile SIMを装着すれば内蔵SIMは上書きされ、T-Mobileが利用できるようになる。Wただし、T-MobileのSIMを抜くとAT&T接続に戻る アップデート:ユーザーはSIMを抜き差しする必要はない。どちらのキャリヤもデバイスの設定から携帯ネットワークを選択できるようになっている。

以上からは、さほどすばらしいニュースだとは感じられないかもしれない。しかし後でキャリヤを変更するユーザーにとって非常に有利な点が一つある。新しいiPad Pro 9.7インチはデュアルSIMだ。つまり内蔵のApple SIMに加えて筐体右側面〔日本版注〕にSIMスロットが設けられており 内蔵SIMがAT&Tにロックされていても他のキャリヤのSIMカードを挿入して利用できる。つまり内蔵のApple SIMのロックと関係なく、他所で購入した他のネットワークの物理的SIMカードを使うことによって、ロックを無効化できるということだ。このデバイス自体はどのキャリヤに対してもロックさせることはできない。

やっかいな問題を巧みにかわしたといえそうだ。こうしたテクニカルな話題を紹介するのは、Appleは今後発売されるデバイスでも内蔵SIMを利用する可能性が高いと考えたからだ。もちろんAppleがキャリヤを説得して自社へのロックを止めさせることができれば理想的だ。しかそのようなユートピア的夢想が簡単に実現するとは思えない。

依然としてわかりにくい話ではあるが、この説明でいくぶんなりと混乱が収まることを願っている。

〔日本版〕 新iPad Proのnano SIMカードのトレイはホームボタンを下部に縦に保持したときの右サイト(長辺)の下部にある。実機が出荷されていないので日本での対応状況にははっきりしない点もあるが、SoftBankの新iPad Proは内蔵SIMを利用せず、物理的SIMカードを挿入してSoftBankのネットワークに接続するタイプという。海外での利用などについてはAppleサイトのSIMの解説を参照。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+