僻地での緊急通話ネットワーク構築にランドクルーザーを利用する研究が進行中

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オーストラリアの奥地は人がほとんど住んでおらず、地形も気候も非常に厳しい。こういう場所でコミュニケーション手段を確保するのは非常に困難な課題となる。アデレードのFlinders大学の上級講師、Paul Gardner-Stephenはトヨタ・オーストラリア、Saatchi & Saatchiと共同でこの課題の解決に取り組んでいる。

このチームは文字通り「移動する無線局ネットワーク」を構築しようとしている。ベースになるのはオーストラリアで非常に数が多いトヨタ・ランドクルーザーだ。この四輪駆動車のフロントウィンドウに黄色いパイプ状のデバイスを取り付けることで緊急通信ネットワークが作られる。

このデバイスの無線の有効距離は約25キロ(15.5マイル)ある。

デバイスはWi-Fi、UHF、NASAで惑星探査機とのコミュニケーショのために開発されたDTN〔Delay Tolerant Network=遅延耐性ネットワーク〕のテクノロジーを利用しており、緊急メッセージにジオタグ情報を付与し、自動車から自動車へと中継する。アウトバック〔オーストラリア奥地〕を出た情報は必要な機関に伝達される

このネットワーク方式はオーストラリア奥地だけでなく世界各地で自然災害時にも有効だ。また何らかの理由で僻地で孤立してしまった個人やグループが外界に救援を求めるためにも役立ちそうだ。(水に乏しい世界の砂漠のハイウェイで地獄のカーチェイスが行われるさまはこのあたりに詳しい)。

現在、10台のランドクルーザーをベースに過酷な状況での信頼性の向上などの努力が続けられ、ビジネスへの応用の可能性も探られている。

人口密度が極度に低い地域でコミュニケーションを確保するために、その地域でもっとも販売台数が多い堅牢な車両でネットワークを組むというのは非常に賢明なアイディアだろう。

〔日本版〕最後のリンク「地獄のカーチェイス」のリンク先は『マッドマックス 怒りのデスロード』予告編。日本語版はこちら。作品の舞台設定はオーストラリア奥地だが、実際の撮影はナミビアの砂漠で行われたという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+