IndiegogoがCeleryの資産を買収し、販売機能を強化

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Indiegogoはクラウドファウンディング機能にとどまらないコマース機能によってKickstarterの影の存在から抜け出そうとしている。それはつまり、Indiegogo上で支援金をすでに集め終えた起業家達の事前注文と最終製品の販売を手助けすることを意味する。そして今日(米国時間5月10日)、Indiegogoは Celeryの資産を買収したと発表した。Celeryは美しさ、調整可能な柔軟性を重視するサイト向けの予約販売を行うことを可能にする「pre-commerce(プレコマース)」のプラットフォームだ。

「柔軟にカスタマイズできるプラットフォームを求めている一定の顧客がいました」とIndiegogoのCEOのDave Mandelbrot氏は言う。「私達自身で作れないものではないけれど、いち早く良いソリューションをマーケットに提供したいと考えました」。取引の条件に関しては公開されていない。

更新情報:この取引は少し風変わりだ。IndiegogoはCeleryの予約販売ビジネスのドメイン、ロゴ、ライセンス、ソースコードを含むIPを取得したと語っている。一方で、Celeryは資産移行後も引き続き独立した会社として存続することになる。Celeryはリブランドすることになるかやどのように営業していくかは明らかではない。

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CeleryはGrouponのビジネスデペロップメント担当バイスプレジデントChris Tsai氏によって2013年に設立され、Y Combinator、SV Angel、Max Levchin氏から200万ドルの資金調達をしている。クラウドファウンディングキャンペーンが終了すると、キャンペーンが消える代わりに、Celeryは資金調達から予約販売、通常販売における過程で販売を担うツールとして設計された。Celeryは独立したサイトを作ること、カスタムURLで使用することができ、既存のWebサイトにもウィジェットとして挿入することができる。

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IndiegogoやKickstarterの利用料5%に対するCeleryの2%の利用料というのは、多くの支援金を得るのと引き換えに無料の広告プロモーションは少なくて良いと考えている既に実績のある製品の発明者にとって魅力的だった。また決まったテンプレートが要求されるクラウドファウンディングのプラットフォーム大手と異なり、Celeryは自分ですべて決めたいデザインにこだわる人に訴求してきた。

現在、Indiegogoは クラウドファウンディング終了後の製品を販売できるInDemand機能(2015年1月開始)にCeleryの資産を移行する予定だ。

Celeryの顧客は自動で内容を移行したInDemandサイトを得ることもできる。その場合は、Indiegogoの5%の利用料を払わなければならなくなる。その代わり、Indiegogoの1500万人の月間訪問者数という無料のプロモーションを手に入れることになるし、さらには月額料も無料だ。

(補足:Celeryのブログによると、Celeryのユーザーはこれまでどおり2%の利用料でCeleryを利用できる。IndiegogoのInDemandに製品を掲載したい場合に関しては5%の利用料となる)

InDemandは4半期ごとにすでに2000万ドルの予約販売をとっている。Celeryのカスタマイズしやすく、迅速なチェックアウトの技術でその額はさらに伸びうるだろう。

Tsai氏は、洗練されたブランド企業にとっては、いまいち冴えないクラウドファウンディングとして知られるプラットフォームを介した製品の販売にためらいがあったかもしれないと語る。Celeryで、このようなUIとUXにフォーカスしたプロフェッショナルな顧客をIndiegogoの一連のプロダクトに引きつけることができるだろう。さらにIndiegogoのクラウドファウンディングで顧客ベースを築き上げた起業家はそれを保持しつつ、キャンペーンが終了したあとも製品の販売を継続できる。

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Celeryで、Indiegogoのそこまで柔軟性の高くないInDemandプラットフォームをカスタマイズすることが可能になる。

「起業家のプロダクトのコンセプト段階からマーケットでの販売までを可能とするソリューションとなることが私たちのコマース周りの戦略です」とMandelbrot氏は締めくくった。

この買収はクラウドファウンディング業界の進展を象徴している。クラウドファウンディングが異色な販売方法として捉えられる代わりに、Indiegogoのようなプラットフォームはクラウドファウンディングを製品のライフサイクルのごく自然な一過程として捉えるようになっている。

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(翻訳:Morimoto Shinya)