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著作権

Oracle敗訴―陪審員はGoogleのAndroid中のJava APIを「公正使用」と評決

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多くのモバイル・アプリのデベロッパーが安堵のため息をついたはずだ。陪審員はGoogleの37件のJava APIのAndroidのコードへの利用を公正使用〔fair use〕と認めた。ただしOracleの弁護士はいち早く控訴の意向を明らかにしている。

Googleの広報担当者は「GoogleによるJava APIの利用を公正使用と認めた今回の評決はJavaのプログラミングのコミュニティーだけでなく、オープンかつ無償のプログラミング言語を信頼して革新的なプロダクトを消費者に届けようとするあらゆるソフトウェア・デベロッパーにとっての勝利だ」と述べた。

もしこの訴訟でJava言語を所有するOracleが勝っていれば、デベロッパーはサードパーティーが開発したAndroidプログラムのJava APIを再利用することを恐れるようになっていたはずだ。これはきわめて一般的な慣行となっている。

OracleがGoogleを訴えたのは2010年にさかのぼる。 Oracleは「GoogleはOracleが所有権を持つJavaプログラミング言語を許可なく利用した」としてGoogleに対する訴訟を起こした。一審ではGoogleの行為は著作権侵害に当たらないと判決されたが、控訴審はこの判決を破棄し、争点となっているAPIには著作権が及ぶと認めて事件を下級審に差し戻した。このため争点はGoogleのAPI利用が一定の条件の下で使用が認められる公正使用に該当するかどうかとなった。

OracleにはJava言語をライセンスする権利がある。しかしGoogleは問題の37件のAPI利用は、オリジナルの内容を独自に改変して別のプラットフォーム、つまりAndroidで使用しているため公正使用に当たると主張していた。もしOracleが勝訴していれば、約90億ドルの損害賠償を得られるはずだった。

EEF(Electronic Frontier Foundation)の上級スタッフで弁護士のMitch Stoltzは著作権問題を専門としているが、「これはソフトウェア開発ビジネス全体の勝利だ。この評決でAPIを再利用するソフトウェア・デベロッパーは訴えられる心配をする必要がいくらか減った」と述べた。しかし Stoltzは「(APIに著作権が及ぶとした)上級審の判決は依然有効であり、小規模なデベロッパーがテクノロジーの巨人から訴えられる危険性は残っている」と指摘した。

この訴訟では、Googleの共同ファウンダーでAlphabetのCEO、ラリー・ペイジが証言し Oracleの主張に反駁した。ペイジは陪審員に対し、「私は著作権がAPI宣言に及ぶという定義に反対する。Java APIの宣言コードの利用はデベロッパー間に広く行われている慣行だ」と述べた。

William Alsup判事は前回のOracle対Googleの訴訟も担当しているが、「判断に当たってきわめて思慮深いアプローチを取っている」としてたびたび陪審員を賞賛している。またいささか異例ではあるが、Alsup判事は最終弁論の前に陪審員が事実を検討する時間を得るためにメモを自宅に持ち帰ることを許可した。

しかしOracle側は控訴の意向を明らかにしているため、訴訟はこれからも続くことになる。【略】

進行中の事件のため、この記事はアップデートされることがある。

画像:: corgarashu/Shutterstock

〔日本版〕記事末の画像をクリックするとOracle対Google訴訟関連のTechCrunch記事(英文)の一覧を読むことができる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+