ビジネス開発の最初の枠組みを支援——DeNA元会長・春田氏のインキュベーター・ベータカタリストが続々投資

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ディー・エヌ・エー(DeNA)元取締役会長の春田真氏、DeNA元執行役員の林光洋氏らが立ち上げたインキュベーター「ベータカタリスト」の動きが活発だ。

2015年4月に会社を設立以降、医療やライフスタイル、AI、IoTなどの領域を中心にスタートアップへの投資を実施してきた。基本的にはシードステージのスタートアップを対象に、数百万円〜2000万円ほどの資金を提供。加えて、ビジネス面での支援を行っている。大企業や大学、ベンチャーの持つ技術のカーブアウト、コラボレーションによる事業創出なども進めていく予定だ。

6月6日には医師向けコミュニティ運営のメドピアが、ベータカタリストの投資先で遠隔医療サービス「first call」を運営するMediplatの子会社化を発表。京都大学の研究者らと共同設立したAIスタートアップのエクサインテリジェンスも本格稼働を開始。さらに6月13日にはIoTスタートアップのコネクトフリーへの出資も明らかにしている(金額非公開)。

直近発表された2社について紹介すると、エクサインテリジェンスは京都大学等の研究者・学生とベータカタリストが2016年2月に共同設立したAIスタートアップ。産業機械やウェブサービス分野の人工知能技術の研究開発を進めるとしている。取締役CTOの古屋俊和氏はPOSデータの解析やテキストマイニングを用いた株式の運用システムの研究開発、決定木を用いた医療診断支援システムの開発などに携わる人物。同社では春田氏の母校でもある京都大学をはじめとした研究者とともにAIの開発を進める。

コネクトフリーは2010年12月の設立。以前は無料無線LANサービスやMacとiPhoneを使ったテザリングサービスなどを展開していたが、現在はIoT製品向けのMVNOサービスを開発中だという。2014年にはEast Venturesが出資。その後も海外の投資家などから出資を募っているという(いずれも金額、出資比率等非公開)。今後はさらなる資金調達を行い、サービスリリースの準備を進める。

なお春田氏はエクサインテリジェンスの代表取締役CEO、コネクトフリーの代表取締役社長兼COOを務めるが、これは恒久的な人事とは考えていないという。

「今は代表だが、これをずっと続けていくつもりはない。オーナーシップを持って会社を経営することが目的ではない。サービスをより広げるにはどうするか。ベータカタリストのメンバーは大企業にも勤めて、ベンチャー的なこともやってきている(編集注:春田氏はDeNAの創業期に入社し、管理部門を統括。当時の横浜ベイスターズ買収なども主導した)。僕らを媒介に学生や若い人、大企業の中の人が活躍できるよう、ビジネス開発の『最初の枠組み』を支援していく」(春田氏)