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Facebookの自殺防止ツールが多言語化、プライバシー保護とのバランスが難しい

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Facebookが、その自殺防止ツールをアップデートし、今それを全世界で利用できるようにしている。

友だちからの投稿が自損行為や自殺を示唆していたら、このツールを使って警告/警報できる。前は英語のみで、そのほかのユーザーは特定のフォームを使う必要があった。しかしアップデートされたツールでは、その過程が迅速になり、そして簡単になった。

Facebookが発表で言っているのは、まず、自殺防止のためのリソースが、このプラットホームがサポートしているすべての言語で利用できることだ。同社の安全性部門のグローバル担当Antigone Davisと、研究員のJennifer Guadagnoが、このツールは“精神衛生に関する諸団体との共同開発であり、また自損や自殺を過去に経験した人びとから得た情報を活用している”、と書いている。

ツールはまず昨年、一部のアメリカのユーザーが利用できるようになり、Forefront, Lifeline, Save.orgなどが支援した。Facebookによると、同社は今後も世界各国の自殺防止および精神衛生関連の団体との協力関係を維持する。

もうすぐ、世界中どこのユーザーでも、ドロップダウンメニューから、自損や自殺で悩んでいそうな友だちの投稿に警報できる。その際に付けられるオプションには、自殺防止団体の相談電話番号など関連リソースのリスト(匿名でシェアできる)や、お助けメッセージがある(Facebookが文案を提供している)。

その投稿を、Facebookのグローバルコミュニティチームがレビューすることもある。そして彼らが、“その人に連絡して助けになりそうな情報を提供する”、とそのHelp Centerが言っている。今まさに自損行為に及びそうなときには、Facebookは警察への連絡を忠告している。

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Facebookの自殺防止ツールは実際に命を救うこともありえるだろうし、あるいは少なくとも重要な問題への気づきを喚起するだろう。自殺率は世界的に増加傾向にあり、多くの国で公衆衛生上の問題になっている。アメリカではここ30年間自殺率が過去最高で、とくに、男性は全年齢層、女性は45〜64歳の層で多い。

Facebookの月間アクティブユーザー数は今や16億5000万人にもなるが、同社は自殺の防止とプライバシーへの配慮のあいだで、バランスを取らなければならない。とくに、Facebookの投稿が心理学者たちのための貴重なデータと見なされるようになってから、この問題が顕在化してきた。Facebook自身も、2014年には、ユーザーに対し心理学的な実験を行ったとして、謝罪せざるを得ない状況に追い込まれた。

2014年の秋にはイギリスのチャリティ団体Samaritansが、その自殺防止アプリをローンチからわずか1週間後に取り下げた。それは友だちのTwitterフィードを見て鬱(うつ)の兆候を感知する、というものだったが、プライバシーの問題や、‘ネットいじめ’による悪用が懸念された。

この、人助けとプライバシーの尊重との均衡について、本誌TechCrunchは今Facebookに、同社の考えを問い合わせ中だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))