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App Storeはアプリの墓場

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【編集部注:本稿の執筆者、Alex AustinはBranchのファウンダー。

最近のApple App Storeや、Google Playプラットフォームに対して、誰もが同じワクワク感を抱いているわけではない。モバイルアプリのエコシステムを取り巻く絶望の空気は明白であり士気を失わせる。

私が両プラットフォームで初めてアプリを公開した時(運転中の燃費を自動的に監視するアプリ)、最初の一週間は夢中でダウンロード数をチェックし、壮大な夢を描いていた。その夢が実ることは、もちろんなかった。誰にも見つけてもらえないのに、なぜ時間を費して公開するのだろうか。

昨年私は、アプリの発見されにくさ、デベロッパーにとっての害、およびその改善方法に関する記事で、この感情を露わにした。しかし、注目されたのはアプリの成功率がいかに低いかだけで、モバイルエコシステムにおけるアプリ発見性の欠陥には、明確な影響を与えられなかった。

エコシステムの現状を明示すために、私はMighty SignalMixRankの友人らから提供されたApple App Storeのデータを分析して、いくつかのグラフにまとめた。

まず、各年に公開されたアプリの月間平均数を見てみよう。App Store開設後最初の丸一年は2009年で、毎月約3000本の新しいアプリが公開された。早送りして2016年、ここまで毎月5万本の新アプリが公開されており、今なお加速している。

Apps-Released-by-Year-Branch毎月出てくるアプリ数が増え続けているにもかかわらず、新しいアプリが目に触れられるための対策はとられていない。これは、デベロッパーが自分のアプリを見つけてもらうのが難しくなっていくことを意味しており、それがダウンロード数減少に直接結びついている。アプリ毎のレーティング(評価)の数の平均を年毎にプロットすればわかる。歴史的に、レーティング数はダウンロード数を示す優れた指標である。

Avg-Rating-Numbers-Branch
2009年には、アプリ1本当たりの平均レーティング数は〈10倍〉だった ― これは、2009年に公開されたアプリは、今より10倍ダウンロードされていたことを意味している。痛っ。

デベロッパーに与える影響は何か? 以前と比べてアプリを作ることは簡単になっていない。同じような努力で得られる報酬はもはや存在しない。これが、放棄アプリの劇的増加を呼んでいる。

Time-Invested-in-Apps-Branch

あるアプリが過去6ヵ月間アップデートされていなければ、現在アクティブに作業がなされていない可能性が高いとして、私は放棄アプリに分類する。各放棄アプリについて、公開日から最終アップデートまでの期間から、アプリがどれだけアクティブに手を加えられていたかを調べ、アプリ寿命グラフを作った。

上のグラフでわかるように、2009年にアプリをリリースしたデベロッパーは、放棄するまで2年以上アクティブに作業していた。一方、2014年と2015年にリリースされたアプリは、わずか3ヵ月で放棄されている。デベロッパーはかつてない早さでApp Storeから離脱し、放棄アプリを残していく。

この放棄率を新アプリの公開本数に掛け合わせれば、どれほど早く墓地が埋まっていくかは容易に見てとれる。

Number-of-Abandoned-Apps-Branch

この計算でいくと、App Storeには2015年末時点で150万本の放棄アプリが蓄積されている。2~3ヵ月というデベロッパーの早い離脱と、アプリ公開数の増加があいまって、App Storeは夢と希望の墓場と化している。

Appleがこの問題を認識し、あらゆる手を尽くしてデベロッパーを雑音の上に引き上げようとしていることを私は知っている。App Store検索の改善と、噂されているApp Storeスポンサー付検索結果に望みを託そうではないか。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook