Skypeに新たなボットが導入されるもまだまだ改善の余地あり

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昨日(米国時間8月3日)のWindows 10に統合されたSkypeの新バージョン発表に続き、Microsoftは本日「Skypeボット」で利用できるボットコレクションの拡大に関する発表を行った。Skypeボットは、自動のチャットアシスタントで、今年のはじめにプレビュー版が一部地域で公開されていた。新たなボットの中には、旅行の手配や、チケット検索、他のアプリやサービスの情報を表示できるもののほか、エンターテイメント機能を備えたものまである。

今年の春の発表を見逃した人のために説明すると、Microsoftは毎年行われているBUILDカンファレンスで、初めてSkypeボットとボットプラットフォームのデモを行ったのだ。デモの中では、宿泊施設の予約や、カレンダーへの情報追加、タイピング時間を節約するための予測入力などのタスクをこなすことができるバーチャルアシスタントと、Skypeユーザーがどのように交流できるかというのが披露されていた。

しかし、当初ローンチされたボットは、検索エンジンから情報を引っ張ってくるBing関連のものや、ウェブサイトの要約、画像検索機能を持ったものなど、とてもシンプルなボットばかりで、もちろん便利ではあるが、ものすごく欲しくなるようなものではなかった。

本日のボットコレクションの拡大によって、ユーザーに課されたタスクの一部を本当に肩代わりすることができるようなボットの登場に一歩近づいたこととなる。

例えば、Skyscannerボットは、個人・グループ航空券を検索したり、価格・経路に関する情報を表示したりすることができる。さらには、航空券の予約をするためのリンクも生成可能だ。

実は、Skyscannerはこれまでにも「ボット風」のサービスを開発していた。Skyscannerは、AmazonのAlexa用の音声検索ツールを開発した最初の会社であり、最近ではSkypeのライバルであるFacebook Messenger用にフライト情報検索ボットを開発していたことを忘れてはいけない。

別の旅行関連ボットがHipmunkから発表されており、これはフライト情報の他にも、価格帯や旅行のテーマ、「旅行に伴う苦しみ」の許容度(待ち合わせ時間の短い旅程を組んだり、飛行時間の短いフライトをみつけることで、ユーザーの苦しみを最小化するというのが、Hipmunkの宣伝文句だ)など、ユーザーの好みに応じてホテルやその他の旅行情報を提供してくれる。

このアプリはよくできていて、複数あるフライトオプションの詳細を確認するためにスワイプしていったり、金額のアラートを設定したりと様々な機能を利用することができる。さらに、ユーザーが聞かなくても、フライト情報を検索するとオススメホテルの情報が表示される(これに関しては便利だと感じる人と邪魔だと感じる人がいるだろう)。さらに、質問(『都市Xと都市Yの間を移動するのに良い時間帯』や『ニューヨークから行ける海辺の旅行地』など)に応じて表示される最後のパネルをクリックすると、他の旅行情報やアドバイスを確認することができる。

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その他の新しいボットの中には、イベントやコンサートのチケットを検索できるStubHubボットや、他のアプリやサービスの情報をSkypeのチャット上に表示することができるIFTTTボットなどがある。IFTTTボットは、ニュースアラートや、ソーシャルメディア上でのメンションに関する通知、他サービスの通知の表示、天気予報の引用、メールの受信通知など、気になる事項をいくつでもIFTTTの「レシピ」に登録することで、さまざまな用途に使うことができる。

最後に紹介する新たなボットが、エンターテイメント用のボットSpockだ。ご想像の通り、このボットを使えば、USSエンタープライズの副司令官とバルカン人について話すことができる(このボットで生産性は向上しないが、たまには仕事に飽きてしまうこともあるだろう)。

旅行やチケット検索ボットは、以前発表された汎用Bingボットよりは便利であるものの、大きな意味でのボットの展望を叶えるにはまだ少し力不足だ。

理想的な旅行ボットであれば、クリック可能なリンクを表示する代わりに、フライト候補を提案して、ユーザーが選択肢を絞るサポートをした上で、最終的には実際にユーザーの代わりに航空券の予約をしてくれるだろう。さらにはカレンダーに自動でフライト情報を追加し、予め設定されたコンタクト先(上司や配偶者など)にEメールを送ってくれる機能も備えていなければならない。

チケット検索ボットであれば、(ニューヨークとロサンゼルスから選べといった)大都市の会場を提案するのではなく、ユーザーの住んでいる場所をまず聞くべきだ。さらには、ランダムに近くのイベント情報を表示するのではなく、どのようなイベントにユーザーが行きたいのかをまず質問し、野球の試合を見たいのか、コンサートへ行きたいのかなどの具体的な好みを把握することも必要だろう。

私たちはまだそこにはたどり着いておらず、それが理由で今日のボットは「面白いが持っていなきゃいけないわけではない」という域を出られないでいる。結局のところ、現在のボットでは、ユーザーが自分でウェブサイトを訪れて必要な情報を検索する方が早く、ものによっては自分でやるよりもずっと遅かったり、フラストレーションが溜まるものもある。

なお、この記事で紹介したボット以外にも、ゲームや占いができるボットのほか、自動バーチャルアシスタントのAva Zoomや、画像解析機能を備えたCaptionBot
、Foursquareのボットや、スケジュール管理が行えるFreeBusyなど、最近Skypeがディレクトリに追加したボットは他にもある。

Microsoftは、現在同社のプラットフォーム上に3万人以上のボット開発者がいると語り、この新しい分野への興味を示している。

新しく発表されたボットの数々は、Andoird、Windows、iOS、Macそしてウェブ版のSkypeボットのディレクトリ上に既に登録されている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter