資産管理アプリMoneytree、iOS 10のメッセージで使えるiMessageアプリ「ワリカン」を早速ローンチ

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本日よりiOS 10の一般公開が始まった。スマホを持ち上げるとスリープが解除されたり、ホームスクリーンの小さなウィジェットからアプリ機能が使えたりと使い勝手が向上している。中でも大きく変わったのが、Apple純正のメッセージアプリだ。iOS 10のメッセージアプリでは、友人とやりとりしながら様々なiMessageアプリを使用できるようになる。日本でも早速、iOS 10の一般公開初日から使用できるiMessageアプリが登場した。本日、資産管理アプリのMoneytreeはiOS 10へのアップデート、そしてiMessageアプリ「ワリカン」の提供を開始したと発表した。その名の通り、友人とお会計を割り勘する時に使えるシンプルなアプリだ。

MoneytreeのiMessageアプリを説明する前に、改めてiOS 10のiMessageアプリについておさらいしたい。今年6月に開催された開発者カンファレンス「WWDC」で、Appleはメッセージアプリのアップデートを発表した。iOSに最初から搭載されているこのメッセージアプリは、iOS 10からスタンプや手書き文字を送受信したり、Apple Musicの楽曲などを簡単に共有したりすることができるようになる。

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iMessage最大のアップデートは、iPhoneにダウンロード済みのアプリと連動するインタラクティブなiMessageアプリが使用できるようになることだ。「iMessages App Store」が新設され、ユーザーは欲しいアプリをそこからダウンロードして使用できる。

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iMessageから「iMessages App Store」にアクセスするには、まずカメラと手書きメモの隣のアプリストアアイコンをタップ。この画面ではダウンロード済みのアプリが使用できる。次にこの画面の左下にある、4つの丸のアイコンをタップ。この画面はダウンロード済みのアプリ一覧だ。左上にある「+」のStoreアイコンををタップするとアプリストアへとつながる。
[9/15 : iMessages App Storeの表示方法を追記]

iMessageアプリは、iOSアプリのエクステンションという位置付けで、iMessageアプリを使用するには、iOSアプリをスマホにダウンロードしている必要がある。これは、Apple Watchでアプリを使用するにも、スマホに元のアプリをダウンロードしている必要があるのと同じ仕組みだ。iMessage App Storeからダウンロードするのは、iMessages対応のiOSアプリ本体ということになる。

MoneytreeのiMessageアプリは、iOS 10のローンチ初日の今日から使用できるアプリの1つだ。MoneytreeのiOSアプリは、銀行口座や証券口座の残高を確認したり、クレジットカードの使用状況などを確認したりすることができ、iMessageアプリではワリカン機能を提供する。moneytree-immessage

「ワリカン」は、何名かで食事に行った時にそれぞれの会計金額を決めるためのシンプルなアプリだ。メッセージで、お会計金額を該当する人やグループに送付する。領収書を添付することも可能だ。メッセージを受け取ったユーザーは金額を確認し、もしその金額に不満があれば申し出たり、あるいは表示金額より多く払うことを提案することもできる。対面だと直接言いづらいお金のやりとりも、かわいらしいアプリのスタンプで伝えることが可能だ。支払いが完了した時には、支払い状況を変更することができる。

他のコミュニケーションアプリでこういった追加機能を提供することも可能ではあるが、iMessageアプリを選んだのはApple製品の安全性の高さが決め手とMoneytreeのChief of Marketingを務めるザック・タウブ氏は話す。iMessegeにはエンドツーエンドの暗号化が施され、プラットフォーム自体の安全性が高い。Apple製品はセキュリティー、プライバシー、透明性の高さに定評があり、お金のやりとりというセンシティブな情報を扱うMoneytreeでも安心してプロダクトを開発できるとタウブ氏は説明する。

また、Appleのセキュリティーやプライバシーへの取り組み方はMoneytreeとの理念にも通じるという。Moneytreeはサービス展開において、セキュリティーとプライバシーを重んじるスタンスを強調してきた。例えば、Moneytreeはアプリを提供する全てのプラットフォームで個人情報保護認証であるTRUSTeを取得してプライバシーの安全性を担保し、個人情報に基づくファイナンスマーケティングも一切行わないと明示している。Moneytreeは、今後モバイルでの電子決済といった金融サービスが充実するほど、ますます個人がどこに何の情報を提供するかをコントロールし、個人主導のデータの使い方が主流になると考えているという。その時、ユーザーはよりセキュリティーやプライバシーの安全性が高いプラットフォームやサービスを支持するようになるだろうとタウブ氏は説明する。

現段階でMoneytreeのiMessageアプリには、それぞれの個人が支払う額を決める基本的な機能しかない。しかし、人々がスマホアプリを使ってお金の話をすることに慣れれば、ゆくゆくは決済機能などを付け加えることも視野に入れているという。

Moneytreeが最終的に目指すのは「ソーシャルマネー」という新たなカテゴリーの確立とタウブ氏は言う。この「ソーシャルマネー」は個人が行うお金のやりとりを意味するそうだ。割り勘もその一種であり、例えば個人間でのお金の貸し借りや、広義には個人と会社間のお金のやりとりも含むと話す。今回のiMessageアプリは、その「ソーシャルマネー」領域に踏み込むための最初の一歩と位置付けている。

私もメッセージアプリを触ってみたが、手書きメッセージやGIFを見つけて送ったりするのは面白いし、専用アプリも役立ちそうではある。ただ、このワリカン機能を使うためには、食事や飲み会に集まった友人や同僚全員が、Apple端末で、iMessageを利用していて、さらにMoneytreeのiOSアプリをダウンロードしている必要がある。これは少しハードルが高いかもしれないと感じた。ただ、これはMoneytreeの問題というより、iMessage自体の普及率の問題でもあるだろう。Androidでは現状iMessageは利用できないし、日本では多くの人がFacebook MessengerやLINEを利用し、それらのプラットフォームには強力なネットワーク効果がある。プラットフォームのセキュリティーの高さやこれから魅力的なアプリが使えるようになれば、それは確かにユーザーを惹きつける理由になるかもしない。しかし、実際にそうなるかが分かるのはもう少し先のことのようだ。