今日以降製造される全てのTesla車は、自動運転に必要なハードウェアを最初から搭載する

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イーロン・マスク、完全自動運転車の全米横断テストドライブを2017年中に実施へ

イーロン・マスクはベースモデル3万5000ドルからのModel 3を3月に発表した。0-60mphへの加速がおよそ6秒、1回の充電で最低215マイル走行できる。Model 3の概要を発表した後、多くの人が事前予約に殺到した。自動車業界では見たことがない光景だった。今回、マスクは約束通り、Model 3の第2部の内容を長い沈黙期間を経て発表した。そしてそれは驚くべき内容だ。

マスクはModel 3を含め、今日から製造する全てのTesla車に将来完全なレベル5の自動運転を行うのに必要なハードウェアを搭載するという。このニュースはつまりModel S、X、Model 3を含め、今後製造される全てのTesla車は、Teslaが言う「人が運転するよりも大幅に安全な運転」を、将来のどこかの時点においてソフトウェアのアップデートだけで実現できるようになるということだ。

これを実現するのに、車の全方角において最大250メートル先まで捉えることができる8つの周辺環境を捉える光学カメラ、光学カメラを補助する12個の超音波センサーなどのセンサー機材を搭載する必要がある。これらは従来のハードウェアに比べ、約2倍の範囲に対応し、同社によると「ハードとソフト、どちらの物体」も検知できるという。また、潜在的に検知しづらい環境でも、前方の危険を探知するレーダー機器も搭載している。

最大の変更は、新しく搭載するコンピューターだろう。これは既存のTeslaのハードウェアの40倍の処理能力を持ち、Teslaがビジョン、ソナー、レーダーシステムから取得したデータを処理するニューラルネットワークを車内で処理する。既存のドライバーアシスタントである「オートパイロット」ソフトウェアに施した最新のアップデートでは、すでに限界までコンピューターの処理能力を伸ばしたという。そのため、レベル5の自動運転にはアップグレードしたCPUが必要だとマスクは説明する。新しいGPUはNvidia Titanで、NvidiaとAMDを最後まで検討していたとマスクはいう。

完全な自動運転を実現するまでの検証にはまだ時間が必要だ。しかし、現時点での検証では、少なくとも人が運転するより2倍は安全に近いと、マスクは電話で話した。

まだ開発中だが、自動運転システムはバックグラウンド「シャドーモード」で動くという。バックグラウンドで仮想的に動き、自動運転なら人が防げなかった事故をどのように防げたかを実証するという。

今後Model 3を含めた全てのTesla車にこのハードウェアが搭載されるものの、このソフトウェアを利用するには8000ドルのアドオンが必要だ。

全ての車のラインナップに完全な自動運転の機能をつける理由として、運転の安全性を高め、交通事故を減らすためとマスクは説明する。マスクはこの目標について熱く語った。その発言の中には、人の過失による死亡事故にはあまり目を向けないが、その一方でオートパイロット関連の事故が広く報じられることに対してのメディアに対しての提言も含んでいた。

実際、米国高速道路交通安全事業団は、2015年と2016年に急激な交通死亡事故の上昇を受け、その上昇の要因を特定するためにデータを分析する助けを求めている。また米国運輸省が自動運転技術の連邦ガイドラインをリリースしているが、これもまた政府は自動車の自動運転はより安全な交通を将来的に実現できると考えていることを強く示すものだった。

8月のカンファレンスコールで、Teslaが実現した技術進歩により、達成したレベル4の自動運転技術についてマスクは「私たちが持っているものは、人々の想像を超えます。私の想像も超えました」と伝えた。続けて「人々が思っているより早く実現します」と話していたが、今日の発表はまさにそれを裏付けるものだった。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website