ドローンは、徐々に、そして突然にやってくる

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テクノロジーが「人間の温かみ」を置き換えることはできない

ドローンの話題はもはやニュースとは感じられなくなってきたのではないだろうか。少なくとも注目の対象が目まぐるしく変わるこのシリコンバレーでは。軍部は何十年も前から使ってきた。(消費者向け)ドローン業界の誰もが認めるトップメーカーであるDJIは、2006年に設立された。われわれITジャーナリストはドローンについて話さずにいられないが、現実にはまだおもちゃであり好奇心の対象にすぎない。いったいこの騒ぎはこの先どうなるのか、と心配する向きもある。

この過度な期待や懸念を思えばもっともな疑問だ。ドローンはFedExの配送トラックにとって代わる、ドローンは緊急支援に活躍する、ドローンはデモの抗議者をこっそり顔認識している等々。しかしこれは、一貫した直線的変化、という非現実的な予測に基づいていると私は思う。

多くの重要な技術変革は、「徐々に、そして突然に」起きる。ヘミングウェイは『日はまた昇る』で倒産についてそう書いている(これについてAndreessen HorowitzのChris Dixonがすばらしい記事を数年前に書いている)。問題は、自分が変曲点にいることをどうやって知るかだ。徐々にがいつ突然に変わるのか?

これについて何らかの確証を得ることは常に困難だ。大体においてこの手のことは、後になってデータが得られて初めてわかるものだ。しかし、これは信じる理由がある:ここ数ヵ月のドローンのニュースの加速度的ペースから見て、2017年はドローンが本当に、そう、離陸する年になる。

考えてみよう:

  • 先月Amazonは英国ケンブリッジで“Prime Air” ドローン配達サービスのテストを開始した。
  • …一方7-11は、ネバダ州リノで商用ドローン配達の最初の一ヵ月を終えた。
  • Y Combinator出身のスタートアップ、Apptonomyは空飛ぶ警備員の役目を果たすドローン(写真)を作っている。
  • 多軸ヘリコプターは今や日常になりすぎて、ほとんどの先端的ドローン研究の対象は別の物に向けられている。例えば、サンフランシスコのOtherlabではDARPA[国防総省国防高等研究事業局]の資金を得て、使い捨てダンボール製ドローンを開発している。
  • 一方で、消費者向けドローンはどんどん進化している。例えば、折り畳み可能なDJI Mavic等。その結果、一般大衆はさらにドローンに慣れ親しみ、抵抗なく利用するようになっていく。

しかし、消費者向けドローンは、当分の間おもちゃの域を出ないだろう。注目すべき大規模かつ重要なドローン市場は、企業/産業用ドローンであり、これは規制の影響を強く受ける。7-11はリノでのサービスで、FAA規制に従うために地上に操縦士を配置した。AmazonがPrime Airを英国でテストしている理由は、(度重なるテストの末)有視界外飛行が許されたからだ。

今週私は、法律事務所のBuchalter Nemerが主催するドローンと法律のイベント、Buchalter Connectに参加し、そこで航空法弁護士のPaul Fraidenburghの興味深い話を聞いた。FAAは、これまでほとんどの米国人の生活にとって遠くで抽象的な存在だったが、それは「飛行に使われる」「あらゆる」「装置」を規制している組織である。そして、ドローンがわれわれの生活の大きな部分になったとき、規制当局との関わりも大きくなる。

しかしその規制が面倒になりすぎると、ドローンメーカーは規制の緩い場所を求めて法律ショッピングに走る。既に行われているものもある。3ヵ月前、Ziplineは医療用品のドローン配送という画期的試みをスタートした…ルワンダで。ルワンダの狭小で丘陵に富んだ地形にとってドローンが非常に魅力ある解決方法であったことは理由の一つだろうが、厳格な規制がないことも一役買ったに違いない。

もちろんFAAは軍用航空機を規制していないので、軍部のドローン研究は非常に活発だ。国防省は最近103機かならるドローンの〈スウォーム[群れ]〉をテストしたが、これはかなり重要な話だ。本物のハチの群れと単体のハチ[ドローン]の関係は、多細胞生物とアミーバの関係に相当する。

(私は、FPGAを塔載したドローンの群れが悪の手に渡るという小説を8年前に書いたので、連日ISISがUAV(無人飛行体)を使って敵を攻撃しているというニュースを見るたび、複雑な気持ちさせられている)。

だが最も大切なことは、上に挙げた木々でなく、目の焦点を森に合わせることだ。ドローン開発のスピードは加速しているようだから。

Buchalter NemerのNathan Walterは、ドローンをスマートフォンになぞらえて、実際の飛ぶ機はプラットフォーム、即ち端末で、そこにインストールされたもの、あるいはそれを使って何をするかがアプリだという。結局これはChris Dixonの指数関数的成長説に立ち返る:「テクノロジービジネスの核をなす成長過程は、プラットフォームとアプリケーションの間の、相互に強め合う多段階なポジティブフィードバックである」。

私は暫定的にこう提唱する。そのフィードバックは最終的にドローンにも成立するものであり、今われわれは指数関数的成長曲線の変曲点にいる。もしそうならば、一歩下がって驚きに備えた方がいい。なぜならこれから先、ドローン技術の進歩と普及のアクセルペダルは全力で踏み込まれるのだから。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook