スポーツチーム向けの動画編集・共有サービス「Spoch」、運営元が6000万円の資金調達——画像認識を強化

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スポーツチーム向けの動画編集、分析、共有サービス「Spoch(スポック)」を運営するSPLYZAは2月22日、ベンチャーラボインベスメント、静岡キャピタル、⼤和企業投資、PE&HRを引受先とした第三者割当増資により、総額約6000万円の資金調達を実施したことを明らかにした。

同社は静岡県浜松市に拠点を置くスタートアップ。同社はこれまでにベンチャーラボインベスメントから100万円の出資を受けているほか、日本政策金融公庫の資本制ローンで4000万円を調達している。増資に伴いベンチャーラボインベストメントの代表取締役である⼭中唯義⽒が社外取締役に就任する予定だ。

スマホからシンプルな操作で動画編集

Spochはアマチュアスポーツチームの利用を想定した、動画の編集、共有サービスだ。サービスは2016年9月にリリースした。

大きな特徴は動画の編集がスマホからシンプルな操作でできることと、チーム関係者以外に非公開であるということ。従来、撮影した動画を編集する場合はPCが一般的であったため、そもそもPCを使えるスキルがないと編集できないし、結果的に特定の人の負担が大きかった。学生時代に運動部やスポーツサークルに所属しており、動画編集の経験がある人ならその大変さがわかるだろう。

SPLYZA代表取締役の⼟井寛之氏も約10年前からウィンドサーフィンを本格的にやっており、動画を撮影して仲間と掲示板やブログを通じてフィードバックをしあっていたそうで、自身でも動画編集の大変さを痛感してたという。

その点Spochはスマホアプリ上で動画に字幕を入れたり、図形やコメントを書き込んだりできるため、スマホしかもっていない中高生でも動画の編集が可能だという。2画面で動画を比較したり、タグ付けの機能も備えている。

⼟井氏によれば動画の編集機能に加えて好評なのが、クローズドなSNSである点だという。「従来はYouTube上に動画を非公開でアップロードし、それをチームのLINEグループで共有するというのが多かった」(土井氏)らしいが、URLがわかれば動画にアクセスできてしまうし、LINEもアカウントの乗っ取り問題があったから不安に思っていたチーム関係者もいたそうだ。

今後はサッカー動画の自動戦術分析機能を開発

SPLYZAは2016年にKDDIのアクセラレータプログラム「KDDI∞ Labo」の第10期に参加し、トライアル段階で約100のチームで導入。さまざまな種目のチームで活用されているが、特にヘビーユーザーが多かった「サッカー」にまずは焦点を絞り、画像認識による自動戦術分析機能の開発を進めていくという。

「ボールの支配率や攻守の切り替わり、個々の選手のプレイ状況などを自動で分析できる機能を追加し、これまでは可視化されていなかったデータを形式知化していきたい。それによって、選手の発掘や指導者不足といった課題解決に貢献できればと思う」(土井氏)

同社は画像認識や機械学習を用いたサービスを以前から開発しており、スポーツの残像動画を撮影できるClipstroというアプリについては過去にTechCrunchでも紹介している。今回調達した資金を元に開発体制をさらに強化し、サービスを改善していく予定だ。

SPLYZAのメンバー。右から3人目が代表取締役の⼟井寛之氏

SPLYZAのメンバー。右から3人目が代表取締役の⼟井寛之氏