京都発、イラストマップや古地図と現在地が連動する「Stroly」で街歩きが変わる

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ポケモンGOを始めて起動した時、見慣れた街が一変した。ARでポケモンが普段の見慣れた風景に出現したのも目新しかったが、ポケストップをタップすると、今まで気にも留めなかった場所が実は歴史上の遺跡や名所だったことを発見できたことにも新鮮な驚きがあった。京都発のスタートアップStorlyは地図に新たな見方を提案するサービスを開発している。同社は本日、イラストマップや古地図とGPSによる位置情報を連動させるプラットフォーム「Stroly (ストローリー) α版」を2月21日にローンチしたことを発表した。

古地図やイラストマップは、縮尺や位置情報が正確ではないことが多いだろう。これでは地図を持って街歩きするのが難しい。Strolyでは、そうした古地図やイラストマップでもGPSによる位置情報を照らし合わせて、地図を提示することができる。サービス内でイラストマップと現代の地図とを切り替えることも可能だ。

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Storlyで見れる江戸古地図(1844)。左が古地図上の増上寺、右が現代の地図。

Strolyでは自作のイラストマップを作成することもできる。イラストの画像を取り込み、画像と実際の緯度・経度との対応付けを行って投稿するだけでいい。地図にはおすすめの店舗やスポットを「ランドマーク情報」として登録することもできる。Strolyのおすすめマップには京都の観光イラストマップや古地図が20種類以上揃っていて、気に入ったのがあればマイページに保存しておける。

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京都のスイーツを特集したイラストマップ

Strolyはもともと2005年に国際電気通信基礎技術研究所の社内ベンチャーとして始まり、2016年にMBOを経て、独立したと同社の代表取締役社長である高橋真知氏は説明する。

デジタルとアナログのいいとこ取り

高橋氏は「地図が変わると、世界の見え方が変わります。様々なテーマの地図により、その地域の良さや魅力を広めることができると考えています」とStorlyのコンセプトについて説明する。Google Mapsでは目的地までの最短距離を知るには便利なものの、地域の良さが伝わらなかったり、新しいものには出会いづらい。一方で、地域で配布している紙のイラスト地図には、その地域の情報がキュレートされているが、使い終わったら捨てられてしまうし、現在地が分かりづらいという欠点がある。デジタルとアナログの良いとこ取りができるサービスとして考えたのがStrolyと高橋氏は言う。

Stroly自体はコンシューマーが利用できるものだが、事業としては法人向けサービスを提供する。具体的には自治体やエリアプロモーションを行いたい企業と提携して、地図の作成及び地図のデジタル化サービスや制作した地図の利用データの提供を行う。すでに京都市と協力し、観光施設や交通機関をまとめた「京歩きマップ」Stroly内で提供する実証実験を開始しているそうだ。現在はWebブラウザのみで提供しているが、今後はアプリを開発する予定という。

Strolyは京都のけいはんなオープンイノベーションセンターに入居しているスタートアップだ。周りにアプリなどを手がけるIT系スタートアップは少ないが、京都には観光資源が多く、Strolyの事業が活かせる環境にあると高橋氏は話している。ゆくゆくは、B2Cサービスの展開や海外展開を行うことも視野に入れているという。