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”カメラ企業”としてのSnapの野望―、360度カメラからドローンまで

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Spectaclesに続く、”カメラ企業”Snapの新製品は何になるのだろうか?複数の情報筋によれば、同社はこれまで360度カメラの可能性を探っており、360度カメラや3Dカメラに詳しい開発者を会社に招いて、今後Snapが開発すべき製品のオプションに関するプレゼンを受けていたという。

一方、Snapはまだ360度カメラの調査をはじめたばかりで、実際に製品がリリースされるかどうかは定かではない。なお、同社は本件についてコメントを控えている。

もしも360度カメラが市場に出れば、SnapはSpectaclesで撮影できる1人称視点で丸いフレームの動画のように、これまでにない形式のコンテンツをSnapchatに追加できるほか、新しい収益源を確保することができるかもしれない。

以前Snapは、買収の可能性を示唆しつついくつかのスタートアップとミーティングを行ったが、結局その目的は、同社が今後進出できそうな新しい市場やテクノロジーに関する情報収集だったと、SnapのM&A周りに詳しいある関係者は話す。

さらにその人物によれば、中にはミーティング後に実際にSnapが買収した企業もあったが、「さまざまな相手と何度もミーティングを重ね、情報を引き出すだけという場合もありました。Snapは買収に興味があるようなふりをして、相手から情報を引き出そうとしているようです」とも語っている。

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SamsungのGear 360

例えば、Snapがセルフィー用ドローンを開発するスタートアップLilyとの話し合いに入ったものの、結局何も具体化しなかったという情報を、昨年末にTechCrunchは入手していた。その後Business Insideが両社の話し合いについて報じ、Lilyは最終的に倒産した。さらに昨日The New York Timesは、Snapがドローンを「開発した」と報じており、TechCrunchがコンタクトした関係者もそれを認めている。しかしドローンについても、実際に製品としてリリースされるかどうかはわかっていない。

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Artist rendering of Ricoh’s forthcoming R 360 camera 近々発売が予定されているRicohのR360のレンダリング画像

Snapが得意分野を離れてドローン市場に進出するとなると、そこには厳しい競争が待っている。Lilyはプレオーダーで3400万ドルもの売上を確保していたにも関わらず、結局製品をリリースできないまま倒産してしまった。またGoProにはKarmaがあるが、先日の落下事故を受けてリコール・リローンチを余儀なくされた。

中国発で人気の大手ドローン企業DJIは、コンシューマー向けドローン市場で1番の性能を誇るカメラ付きドローンを製造しているとされており、その他にも市場には価格の安いドローンが溢れている。こんな状況の中Snapがドローンを開発するとすれば、競合製品とは違う新しくて”クール”なカメラの機能や、使いやすさに重きをおかなければいけない可能性が高い。

そういう意味では、もしかしたら360度カメラの方がSnapにとってはチャンスがあるのかもしれない。RicohのThetaやSamsungのGear 360などが競合製品として存在する一方、まだアメリカでは一般に普及し大成功を収めた360度カメラはない。また、ドローンよりも360度カメラの方が、持ち運びがしやすく操作も簡単で、画像取込というSnapの専門性をうまく活用できるだろう。

通常360度カメラは複数の魚眼レンズを使って写真や動画を撮影し、見る人は携帯電話のスクリーンを動かしたりスワイプしたりすることで、撮影された空間を色んな角度から眺めることができる。これが没入感につながるのだ。これまでのところ、人の心をつかむような360度コンテンツというのはなかなか誕生しておらず、プロのビデオグラファーもどんなコンテンツが360度カメラと相性が良いのかまだ模索している段階だ。

コンサート中のステージや戦闘機のコックピットの様子を360度動画で長時間眺めていても、退屈であまり身近に感じないかもしれないが、知人や友人に囲まれているような雰囲気の短い動画であれば、もっと楽しく感じられるかもしれない。さらに、もしもティーンエイジャーがSnapの360度カメラを手にすれば、また新たな使い方が生まれる可能性もある。

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このRicoh Thetaで撮影された写真のように、360度動画・写真は色んな角度から眺めることができる。

他にもSnapはこれまでに、GoProのようなアクションカメラや、3D画像が撮影できるカメラなどの開発を検討していたと関係者は話す。また、Spectaclesの第2世代がリリースされる可能性もあるが、少なくとも初代Spectaclesは売上という意味ではほとんど実績を残せていない。

今週予定されているSnapのIPOが近づく中、投資家は今後新しい収益源を求めることになるだろう。Snapchatのユーザー数の伸びは、競合のInstagramがStories(TechCrunchはInstagramのStoriesがSnapchatのユーザーを奪っていくだろうと報じていた)をローンチしてから鈍化してしまったが、新しいタイプのコンテンツを撮影できる新製品を導入することで、Snapは再度ユーザー数を増やせるかもしれない。

Snapのハードウェア戦略の裏には「携帯電話のカメラにできないことは何か?」という問いが存在する。携帯電話では手を使わないでPOV動画は撮影できない。だからこそSpectaclesが誕生したのだ。同様に、携帯電話は空を飛べないし、周囲の様子を一度に撮影することもできない。携帯電話を握りしめてゆっくりとその場を回りながら、自分のいる場所を撮影している人をよく見かけるが、360度カメラを使えば、友だちはよりリアルに、あなたと同じ場所にいるような感覚を味わえるかもしれない。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter