ジェンダーギャップ

ハイテク産業のイノベーションの中で、いまだに女性の力は過小評価されている

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【編集部注】著者のAllyson KapinはWomen Who Techの創業者である。また共著者のCraig Newmarkはcraigslistの創業者である。彼の最新ベンチャーであるcraigconnectsは、退役軍人や軍関係者の家族を支援するピア・ツー・ピアの草の根市民運動と慈善活動、信頼できるジャーナリズム、投票の権利とテクノロジー産業における女性たちへの支援などを推進している。

女性ハイテク創業者たちは、VCたちへの対応と資金調達で苦しい戦いを強いられている。そしてそれは、いまだに大学のフラタニティ(男子学生のための社交組織)があるように見えるシリコンバレーでも、そしてロンドン、ベルリン、アムステルダムといったハイテクハブの都市でも同様だ。それは女性にとっては問題だが、同じくらいハイテク業界にとっても問題なのだ。何故なら才能ある女性の排除はイノベーションと成長を阻害するからだ。

ハイテク業界における男女格差は世界的に拡大している投資家の資金のわずか10パーセントだけが女性主導のベンチャーに向けられている。そして大手ハイテク企業内のポジションの、わずか10パーセントだけが女性で占められている。

シリコンバレーのこの傾向はヨーロッパでも同じである。著しい成長、それに見合わない女性のリーダーの比率、そしてVCから女性の率いるスタートアップ企業への乏しい投資。ベルリンに続く、ヨーロッパ第2の規模のスタートアップハブである英国では、 男性の起業家は女性の起業家に比べてVCの資金を受ける可能性が(ほとんどの場合)86%も高い。エンジェルからの投資確保をみても、可能性は56%も高くなっている。ハイテクの世界は能力主義(meritocracy)の筈なのに、実際にはまだ「類友主義」(mirrorocracy:自分に似たような人を選んでしまう)なのだ。

資金調達の困難さを考えれば、ヨーロッパにおいて女性起業家によって設立されるスタートアップの数が15%以下であることは驚きではない。彼女たちは生き延びるために、自己資金もしくはクラウドファンディングを使わざるを得ないのだ。

さて、以下のことを考慮して欲しいと思う。VCに支援を受けた、女性によって率いられている企業は男性によって所有されている企業よりも12%高い収益を挙げているということを。そして、女性の率いる企業のROIは、なんと35%も高いということを 。もしサポートを得ることができるなら、ハイテク企業の女性は上手くやるだけではなく、素晴らしい実績を挙げるのだ。これは世界的に見ても同様だ。

女性起業家による資金源への公平なアクセスが広範な経済に与える影響はどのようなものだろうか?英国だけの推計でも、もし起業したい女性の全員が、それを可能にする支援を得ることができたなら、直ちに34万の新規事業と、42万5000の新規雇用を生み出すことだろう

私たちは、女性主導のスタートアップに資金を提供することは、消費者やビジネスが望む、より良い製品と技術革新につながることを知っている。また、女性主導のベンチャー企業は、強力なROIを実現できることも知っている。

ほとんどの資金調達ネットワークは、多くの場合、昔ながらの少年クラブだ。しかし、世の中を変える多様なベンチャーへ意識的な資金提供を行ったときに、どのような変化が起きるかは、米国のBB Ventures、Kapor Capital、そしてBackstage Capitalや、英国のAllbrightといった女性たちが率いる投資会社たちが、VCの世界で証明している。

私たちが見ているもう一つの変化は、女性主導のスタートアップの数の急激な増加だ。実際、過去18ヶ月の間に、私たちは米国とヨーロッパで、Women Who TechのWomen Startup Challengeに申し込みをした2000近くの女性主導のアーリーステージベンチャーに出会ってきた。これらのスタートアップの中には、旧来の常識を打ち破り、全てのものに多大な影響を与えるようなものもある。

注目すべき新製品のアイデアが流れるパイプラインを保つために、ハイテクならびにVCコミュニティは(ありがちな疑り深い姿勢を捨てて)意識的にドアを開き、女性主導の新興ベンチャーに扉を開く必要がある。

ともあれ、次の「ユニコーン」の創業者は、才能あふれる「彼女」かもしれない。だから、検索の視野を広げて、彼女のスタートアップを見つけよう。

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(翻訳:Sako)