受付システム
RECEPTIONIST

Slackやチャットワークと連携する受付システム「RECEPTIONIST」、運営元が資金調達

次の記事

MicrosoftのPresentation Translatorはプレゼンの翻訳をリアルタイムに行なう

飲食店向けの予約、顧客台帳サービスを開発するトレタCTOの増井雄一郎氏が有志メンバーと共に、TechCrunch Tokyo 2015のハッカソンで開発したオフィス受付のためのiPadアプリ「→Kitayon(キタヨン)」。

同サービスが、1月にディライテッドに譲渡され、追加開発を経て「RECEPTIONIST(レセプショニスト)」というサービス名での提供が開始されたことは、本誌TechCrunch Japanで紹介した。

そのディライテッドが5月11日、大和スタートアップ支援投資事業有限責任組合、TVC2号投資事業有限責任組合、個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施したことを明らかにした。金額は非公開だが、関係者によると数千万円規模と見られる。

調達した資金はエンジニア、営業の採用および、プロダクト基盤の強化、新機能開発、他社サービスとの連携、営業活動と既存顧客のサポートの強化に充てるとしている。

“10年以上の受付勤務”の知見を活かしたサービスに

ディライテッドの創業は2016年1月。USEN、ミクシィ、GMOインターネットなどのIT企業で10年以上、受付のキャリアを積んできた橋本真里子氏(代表取締役CEO)が立ち上げた。そのきっかけについて、彼女はこう語る。

「受付の仕事は一生続けられるものではないと思っていましたし、10年以上続けてきて、そろそろ次のキャリアを考えるタイミングかな、と。自分は何をやりたいのか、さまざまな選択肢を考える中で出てきた答えが、“これまでの知見を活かした受付サービスの開発”だったんです」(橋本氏)

多くのオフィスの受付は入館手続きをしなければならなかったり、内線電話で担当者を呼び出す必要があったり、アナログで非効率な部分が多く残っている。橋本氏は10年以上の受付の仕事で、オフィスの受付が旧態依然とした状況にあることを痛感していた。

また、既存の受付システムでもタブレットを用いるものがあるが、言ってみればiPadを内線電話の回線につなげたものがほとんど。コスト、導入のしやすさといった観点で最良と思えるサービスがなかったた。そこで橋本氏は自分で会社を立ち上げて、サービスを開発することを志した。

トレタCOOとの再会がRECEPTIONIST提供の契機に

「とは言ったものの、私に開発のスキルは全くなくて……。また、エンジニアともうまくコミュニケーションをとれる自信がなかったので、まずはミクシィ時代のつながりから真弓(ディライテッド取締役 COO プロダクトマネージャー 真弓貴博氏)をプロダクトマネージャーとして仲間に誘って、開発の体制を整えていくことにしました」(橋本氏)

そんな中、2016年3月に開催された招待制イベントで橋本氏は、旧知の仲だったトレタCOOの吉田健吾氏と再会した。

もともとTechCrunch Tokyo 2015で増井氏を中心としたトレタのメンバーがKitayonを開発したことを橋本氏は知っていたそうで、Kitayonの現状について話をする中で、自然と事業譲渡という選択肢が浮かび上がってきたという。

そして2017年1月、トレタからKitayonを引き継ぎ、追加開発を行ってRECEPTIONISTの提供を開始した。この譲渡にともなって、トレタCEOの中村仁氏、増井氏はディライテッドのアドバイザーになっている。

「リリースする前に中村さん、増井さんから経営、開発の両面でさまざまなアドバイスをしていただけたのは、すごく助かりました。そのおかげで今のRECEPTIONISTがあるのかな、と思っています」(橋本氏)

Slack、チャットワークと連携するiPad無人受付システム

そのRECEPTIONISTは、iPad無人受付アプリ。Slack、チャットワークと連携することで内線電話を使わずに担当者を呼び出すことができる。具体的には、予め発行された6桁の数字を受付のiPadアプリに入力すると、社員の持つiPhoneアプリに通知が送られる、という仕組みだ。他には、担当者を名前で検索することも可能となっている。

導入にあたって、必要なのはiPadのみ。初期工事は不要のため、初期費用0円で即日利用することができる。このハードルの低さから正式なサービス開始以降、導入企業は増えていっており、受付処理件数は2万回を突破したという。

現在、提供している料金プランは3種類。橋本氏によると、「現在の導入企業の半数が無料での利用になっている」とのこと。「ただ、RECEPTIONISTは既存の内線電話と併用して、社内の一部から導入もできるので、あらゆる企業で導入していただけるチャンスがあると思っています」(橋本氏)とも語った。

今後は担当者への通知を何度も行えるようにするほか、飛び込み営業対策、チャットツールの連携先の拡大など機能の強化を図っていき、導入企業数を増やしていくそうだ。

ディライテッド株式会社 代表取締役CEOの橋本真里子氏