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Facebookのエンタープライズ版SNS「Workplace」、日本でも正式にサービス開始

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Facebookと言えばもともとユーザーが個人、プライベートで使うSNSだが、テック業界のユーザーを中心にして、Facebookページやグループ、メッセンジャーを仕事で使うケースも増えているのではないだろうか。僕も取材の調整をはじめとして、ビジネスの場面でもFacebookを使うことが増えている。

Facebook自身もそんなユーザーのニーズをくみ取っているようで、2016年10月からエンタープライズ版SNSである「Workplace for Facebook(Workplace)」を提供している。海外では、Starbucks Corporation(スターバックス)やBooking.comをはじめとして1万4000社がサービスを導入。日本でも2016年春頃から先行してエウレカやfreeeなど一部の企業が先行的にサービスを導入していたが、これまでにコロプラやビズリーチなど300社が導入しているという。TechCrunchでは、4月に開催されたFacebookの技術カンファレンス「F8」で発表されたWorkplaceのアップデートについても紹介しているが、いよいよ日本でも正式にサービスが始まった。

Facebookを踏襲した「Workplace」の画面イメージ

WorkplaceはFacebookをベースにしたエンタープライズ版のSNSだ。見慣れたFacebookのUIUXを踏襲しつつ、セキュリティを強化。モバイルでの利用(メッセンジャー含む)ももちろん可能だ。Facebookを利用していなくてもWorkplaceだけを利用することができる。エンタープライズ版らしく、カスタマーサポートや管理者向けの分析機能も提供する。前述のF8で発表されていたが、チャットボットを利用して承認フローなどを作ることもできる。また、ユーザーが所属する会社内でのコミュニケーションを想定しているが、「会社間グループ」を作ることで、ビジネスパートナーなど他社のユーザーともグループを作ることもできる。一方で、広告や友人・家族の投稿、ゲームのアクティビティなど仕事に関係のないであろう情報は表示されない。

「Workplace」の機能について

企業ごとにさまざまな利用方法があるというが(僕が聞いたある国内企業は、Slackで即時性の高い内容を共有し、全社・所属部門全体へのアナウンスなどでWorkplaceを活用しているということだった)、面白い事例だと思ったのはスターバックス。同社ではすでに世界2000以上の店長、店舗スタッフ、経営幹部がWorkplaceに参加。CEOのメッセージも動画でリアルタイムに発信する(そしてFacebook同様、リアルタイム動画に「いいね!」などリアクションがついたりする)といったグループ全体へのアナウンスにも利用。また、あるスタッフが新しいドリンクの楽しみ方をWorkplace上で共有。それが各国に広がって、結果として公式メニューに取りこむというようなことも起こっているそうだ。

5月17日に開催された説明会では、Facebook Workplace事業 アジア太平洋地域責任者のNakul Patel(ナクル・パテル)氏が、Workplaceについて(1)FAMILIAR:使い慣れたFacebookのプラットフォームを採用していること、(2)MOBILE FIRST:PCを使わなくても、モバイルだけで利用できること、(3)HEART OF THE BUSINESS:ビジネス上クリティカルな告知などもできる、ビジネスの中心となるサービスであること、(4)SEPARATE&SECURE:プライベートと切り分けられており、なおかつセキュアなプロダクトであること——の4点を強みとして挙げた上で、Facebook CEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏の「Workplaceを利用することは単にツールを導入するというよりむしろ、ビジネスを運営することに近いと考える」という言葉を紹介した。またフェイスブックジャパン代表取締役の長谷川晋氏も、「Facebookのカルチャー、働き方そのものを具現化したツール」だと説明する。

Workplaceの価格は、基本機能のみを提供する「スタンダードプラン」は無料。「プレミアムプラン」は1000人までがアクティブユーザーあたり3ドル、それ以降の1万人までは同2ドル。それ以上のユーザーに関しては同1ドルとなっている。ただし9月30日までは無料でプレミアムプランの利用が可能となっている。

フェイスブックジャパン代表取締役の長谷川晋氏(左)、Facebook Workplace事業 アジア太平洋地域責任者のNakul Patel氏(右)