Photoshopより簡単、オーストラリア発のデザインツールCanvaが日本上陸

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デザインツールと言えばAdobe PhotoshopやIllustratorが思い浮かぶが、こうしたプロ向けのツールをデザイナーでない人が使うのは難しいだろう。Canva(キャンバ)はプロのデザイナーでなくとも、イベント告知用のバナーやSNSの投稿用にちょっとしたグラフィックを作りたい時に使える便利なツールを提供している。本日、KDDIウェブコミュニケーションズはCanvaの独占業務提携契約を締結し、日本語版のリリースを発表した。

Canvaはクラウド上で使える画像編集ツールだ。ツールのみならず、制作物のデザインで使えるフォトストック素材やフォント、レイアウトなども豊富に用意している。

「Canvaにはデザインに必要なツール、素材、テンプレートが全て揃っていてデザインを素早く、効率的にできるようにします」と日本語版リリースの発表会に登壇したCanvaのCOOを務めるCliff Obrecht氏は説明する。

Canvaでデザインを作成するには、まず作りたい画像の種類を選ぶ。例えば、SNS投稿用を選択すると適切なサイズのキャンバスが表示される。左のカラムにはテンプレートや画像素材が揃っていて、好きなものを選んで使用することができる。手持ちの画像をアップロードすることも可能だ。

素材には無料のものと1つ1ドルの有料のものとがある。テンプレートは8000点以上、画像素材やフォント、アイコンなどは数百万点以上が揃っている。デザインが完成したら画像をpngやjpeg形式でダウンロード可能だ。

私も3年ほど前から、ちょっとしたクリエティブを作るのにCanvaを使用している。Photoshopを使いたい気持ちがあるが、多機能すぎて使いこなせない。TwitterやFacebookのホーム画面、ブログ投稿の画像など直感的な操作であまり時間をかけずに作れるので便利だ。

Canvaの基本機能は無料で使用できるが、他の追加機能も使える有料版の「Canva for Work」も提供している。有料版は月額9.95ドル(年間契約の場合)で画像をフォルダで管理したり、画像のリサイズが1クリックでできる「マジックリサイズ」機能やチームでテンプレートを共有する機能などを使用したりすることができる。

直近では、アニメーションを含むデザインの作成機能やプレゼン資料をウェブサイトに変更する機能といった新機能を追加したそうだ。CanvaはウェブサービスとiOSアプリで利用可能だ。

Canvaは2012年にオーストラリアのシドニーで創業し、2013年からサービスの提供を開始した。サービスをローンチして半年たった頃にKDDIウェブコミュニケーションズ側から日本でサービスリリースしないかと打診があったとObrecht氏は言う。けれど、当時はグローバル展開にはまだ早いと考え、日本のマーケットに最適なプロダクトになるよう準備を整えてきたそうだ。今回ようやくプロダクトとローカルパートナーとの提携といった準備が整い、日本語版リリースに至ったと話す。

CanvaのCOOを務めるCliff Obrecht氏

KDDIはこれまで、2009年ウェブサイト作成サービス「Jimdo」や2013年クラウド電話API「Twilio」といった海外サービスの日本進出を支援してきた実績がある。Jimdoは誰でも簡単にウェブサイトを作れるようになったが、ウェブサイトに必要なロゴやバナーといったデザインの部分にまだ課題があると感じていたとKDDIウェブコミュニケーションズ代表取締役副社長の高畑哲平氏は説明する。Canvaでは、誰でも簡単に絵やデザインが作れるという部分に可能性を感じていると話す。

Canva日本語版リリースに際し、日本語フォントを28種類と日本語に適切なデザインのレイアウトを用意した。今後さらに対応日本語フォントやレイアウトは拡充していく予定だという。

KDDIウェブコミュニケーションズ代表取締役副社長の高畑哲平氏

また、2017年度中にはユーザーにCanvaの使い方を教える「Canva Cafe」をオープン予定だという。さらにはCanva上で作成したデザインを印刷会社に発注できるようにして、すぐにポスターや名刺などを受け取れるようにすることも考えているという。

CrunchBaseによると、Canvaは2012年の創業以来、これまで6回の資金調達ラウンドで総額4560万ドル(約51億円)を調達している。日本語以外にも25ヶ国語に対応し、ユーザー数は1000万人以上となる。