子ども向けアクティビティ・習い事のマーケットプレイスKidPass――運営元が510万ドルを調達

次の記事

不眠症を解消するゴーグル「Sana Sleep」――開発元のSana Healthが130万ドルを調達

子ども向けのアクティビティや習い事を検索・予約できる月額制会員プログラムKidPassは、この度シリーズAで510万ドルを調達したと発表した。現在ニューヨークでサービスを提供している同社だが、今回の調達資金を使って今後ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトル、ボストン、フィラデルフィア、ワシントンDC、シカゴをはじめとするアメリカの主要都市へ進出していく予定だ。

Javelin Venture Partnersがリードインベスターを務めた今回のラウンドには、CoVentureやY Combinator、TIA Ventures、Bionic Fund、Cocoon Ignite Ventures、FJ Labsなど既存・新規投資家が入り混じって参加した。

また、この資金調達を受けて、Javelin Venture PartnersのマネージングディレクターJed Katzと、Zola社長のRachel JarrettがKidPassの取締役に就任した。

KidPassのアイディアは、ヨガやサイクリング、ピラティス、ダンスといった大人向けのアクティビティを予約できる会員制サービスClassPassに似ている。名前も似ている両社だが、特別な関係はない。

しかし、サービス内容についてもKidPassとClassPassには類似性が見られ、ユーザーは月々の料金を支払うだけで街中のさまざまなアクティビティに参加できるようになっている。

KidPass共同ファウンダーのSolomon Liouは、一緒会社を立ち上げたAaron Kaufman、Chhay Chhun、Olivia Ballvéそして彼自身が親になり、子ども向けの良いアクティビティを探すのがとても大変で時間がかかることに不満を感じたため、KidPassを設立することにしたと説明する。

「レストランや医者、タクシーなどをすぐに予約できるモバイルアプリが存在する一方で、子どものアクティビティ用のアプリはありませんでした」とLiouは話す。「ほとんどの場合、親御さんは未だに口コミやGoogleの検索結果を頼りに子ども向けのアクティビティや教室を探しています。これはとても時間がかかる作業ですし、有用な情報を見つけるのも難しい上、そもそもウェブサイトを準備していない団体もたくさんあります」

さらに、もし好みのアクティビティや教室を見つけられたとしても、ほとんどが対面での入会手続きのみ受け付けているほか、子どもが気にいるかどうか知る前の段階で、ひと学期分の料金を前払いしなければならないこともあるとLiouは付け加える。

KidPassでは現在3種類のプランが準備されており、1番安いプランは月額49ドルだ。ユーザーはプランに応じて配布されるクレジットを使って、ダンスや図画工作、スポーツ、美術、キャンプ、科学・テクノロジー、水泳、料理、フィットネス、勉強などさまざまなアクティビティに参加できる。

また、Gymboree、Kidville、Music Together、Super Soccer Stars、Physique Swimming、The Craft Studio、Chocolate Works、the Museum of Modern Art、YMCA、JCCなど900以上の団体がKidPassのプラットフォームに参加している。

2016年1月のローンチ以降、KidPassの登録世帯数は2万に達し、同プラットフォームを介したアクティビティの予約数は10万件以上にのぼる。ニューヨークには3000人の登録者がおり、KidPassは毎月20〜30%のペースで成長しているとLiouは話す。

同社のサービスでは、アクティビティ参加時に必要なクレジットが毎月配布されるようになっており、基本プランだと月に10クレジット使え(サポートしている子どもの数は最大2人)、真ん中のプランだと最大5人までサポートされており、月々25クレジット使える。そして一番上のプランでは、利用できる子供の数に制限はなく、毎月50クレジットが配布される。

1、2クレジットで参加できるアクティビティもあれば、中にはキャンプなど10クレジット以上必要なものもある。忙しくて全てのクレジットを使い切れなかったときのため、使っていないクレジットは3か月間持ち越しが可能だ。

このクレジット制度のおかげで、KidPassはClassPassを苦しめた問題を避けることができるかもしれない。ClassPassは利益を確保するために、利用料の値上げ、そして無制限プランの廃止を余儀なくされたのだ。

「(クレジット制度のおかげで)私たちはアクティビティごとに値段を変えられるので、親御さんにお得な料金を提示しつつも、パートナーである運営団体とユーザーである家族を支えるマーケットプレイスとして、ユニットエコノミクスを成り立たせることができるのです」とLiouは語る。「このビジネスモデルのおかげで粗利は黒字ですし、採算の取れない無制限プランは意図的に導入していません」

親が各アクティビティを運営する団体へ直接コンタクトせずに、KidPassのようなサービスを使う理由はいくつかある。

しかし、もっとも重要なのは、KidPassを使うことでさまざまなアクティビティに関する情報を簡単に入手できるという点だ。子ども向けの習い事やアクティビティの数はかなり多いため、親はどんなオプションがあるのか把握しきれていない可能性がある。さらに、お試し期間なしに複数回分の参加費を支払うのを敬遠する親もいるだろう。

KidPass以外にも、SawyerPearachuteが同じ業界でしのぎを削っている。

新しい都市への進出だけでなく、KidPassは今回の調達資金を使って、アクティビティを運営している団体向けにクラス管理やオンライン登録、スケジュール、決済まわりのソフトの開発を行っていく予定だ。なお、既にいくつかの団体がプライベートベータ版のソフトを利用している。

原文へ

(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter