Verizon、45億ドルでYahoo買収完了――AOL含めメディア事業はOathに統合

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VerizonのアメリカYahoo買収が正式なものとなった。先週、Yahooの株主は買収を承認していたが、Verizonは今日(米国時間6/12)、Yahooの買収手続きを完了したと発表した。Verizonは既存AOLと買収したYahooの資産をOathというグループに統合する。Oathにはメディア・ブランドが(TechCrunchを含め)50社前後含まれる。ユーザー総数は世界で10億人に上る。Oathの責任者には現AOLのCEO、ティム・アームストロング(Tim Armstrong)が就任する。

予想されていたとおり、長年YahooのCEOを務めてきたマリッサ・メイヤー(Marissa Mayer)は辞任した。メイヤーは最近 2300万ドルの「ゴールデン・パラシュート」ボーナスを受け取っている。

マリッサ自身のコメントはTumblrのこの投稿を参照。簡単にいえばこのメモはこの5年間の成果の自慢だが―残念ながら―行間を読めばこの期間Yahooがいかに困難な状況に置かれていたかが分かる。

いずれにせよこの買収完了はインターネットの記念碑的な存在であった独立企業の終焉を告げるものだ。Yahooはもっとも歴史あるインターネット企業であり、西部の荒野のような混乱状態だったインターネットに秩序をもたらし検索事業を現在のような重要なビジネスとした会社だった。しかしGoogleの登場とともにYahooは後退し、自己改革の試みが何度も行われたが、そのつど非常に高価な失敗となった。結局、いまわれわれが眼前にしているような他の大企業グループの傘下に入るという結果となったわけだ。

Yahooの買収はオンライン・メディアにおける集中化のトレンドを象徴するものでもある。Verizonのような巨大企業は多数のメディアブランドのオーディエンスを一箇所にまとめて規模の経済をフルに利用しようとしている。広告経済でGoogleやFacebookのような強力なライバルに対抗していくには規模が重要となってくる。

Oathを管轄する,Verizonのメディアおよびテレマティクス担当プレジデント、Marni Waldenは、「〔Yahoo買収の〕完了はわれわれがグローバルなデジタルメディア企業としての地位を確立する上で重要な一歩だ。今やVerizonとOathの資産にはVRからAI、5GからIoT、パートナーおよび独自のコンテンツが含まれる。これらはグローバルなオーディエンスを獲得するすばらしい手段となるだろう」と声明で述べた

キャリヤの伝統的ビジネスは衰退ぎみであり、それを補う努力に懸命だ。とはいえVerizonは現在でも紛れもなく巨大企業だ。社員は16万1000人、2016年の売上は1260億ドル、モバイルビジネスでは1億1390のリテール・コネクションを持っている。

われわれが先週書いたとおり、今回のYahooとAOLの統合ではマーケティングや管理業務を中心に15%の人員カットが行われる。今日の発表ではこの点についての言及がなかったが、TechCrunchでは引き続き取材していく。

またマリッサ・メイヤーとともに退任する幹部のリストもまだ発表されていない。われわれが得た情報ではメイヤーにきわめて近かったYahooの上級副社長、Adam
Cahanも辞任し、CISO〔最高情報セキュリティー責任者〕のBob LordもYahooを去る。ただLordは問題の大規模な情報漏えいが起きた時点では責任者ではなかった。この情報漏えいによりVerizonはYahooの買収額を数億ドル減額したという。

AOL/Oathの広報担当者は他の退任者について明かすことは避け、Oathのグローバルな役割を強調するに留まった。

特に意外の感はないが、これに先立って、David Filo、Eddy Hartenstein、Richard Hill、Marissa Mayer、Jane Shaw、Jeffrey Smith、Maynard Webb Jr.はYahooの取締役をすでに辞任している

新組織に残る人材については、Jared Grusdがニュース部門(yahoo.comaol.com、 HuffPost、Yahoo Newsなど)、Geoff Reissがスポーツ部門、David Karpがピープルおよびコミュニティー部門(Tumblr、Polyvore、Cabana、Yahoo Answers、Yahoo View、Kanvas)、Andy Serwerがファイナンス・メディア(Yahoo Finance、Autoblog)、Michael LaGuardiaがファイナンス・プロダクト、Ned DesmondがTechCrunchとEngadgetをそれぞれ担当する。 【略】

Oathは単に統合されたメディアブランドというだけでなく、こうしたメディアを支える広告テクノロジーもOathに統合される。おそらくOne byAOLBrightRollのマーケティング、広告テクノロジーに力が注がれ、モバイルからビデオ、検索、ネーティブ、プログラムなど広告の全分野をカバーすることを目指すのだろう。

さらに取材中。

〔日本版〕ティム・アームストロングのメモは原文に掲載。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+