アジャイルソフトウェア開発からヒントを得た営業ツールHeresydでコラボレーションとデータに基づくスマートな営業を

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Stack OverflowのヨーロッパのマネージングディレクターだったDimitar Stanimiroffが作ったHeresyは、営業チームのメンバー間のコラボレーションを盛んにして、グループとしても個人としても、データ駆動の意思決定能力を磨き、販売実績を上げる、というツールだ。

このSaaSは、CRMに代わるものではない。CRMは今、Salesforceの統合に腐心しているが、Stanimiroffによると、Heresyはアジャイルソフトウェア開発からヒントをもらい、それにフロントエンドとしてシンプルなKanban(==トヨタのかんばん方式)ボードを、データの入力と、営業の進捗状況チェックのために置いたものだ(この部分はTrelloに似ている)。

営業が入力したデータはまとめて分析され、チームやマネージャーがそれらの案件の、成約や目標達成への寄与の見通しを知る。それらの案件が不発に終わりそうだったり、目標を達成できそうもないときには、ソフトウェアがそのことをいち早く教え、対策を提示する。

Stanimiroffによると、ロンドンで創業したHeresyの大枠的なミッションは、営業チームのメンバー間のコラボレーションを盛んにして、昔の、互いに支えあったり学んだりすることのない‘たこ壺営業’と決別することだ。一匹狼営業と、格差の激しい孤独な営業にも別れを告げる。

それは彼がStack Overflowで学んだレッスンで、そこではHeresyの初期のバージョンを試用したが、それにより短期間で120名あまりの営業チームが利用するようになった。コラボレーションの効果が、それだけの説得力を持った。

筆者もちょっと試してみたが、かんばんボード的なUIへのデータ入力はとてもやりやすい。個々の営業マン/ウーマンが、すぐにそれを使えるようになるだろう。

これまでの営業用のCRMでは、正しいデータを入力することが難しくて、しかも営業マン/ウーマンの役に立つというより、営業部長が見るためのデータを作っているような感じだった。徐々に、CRMは使われないようになり、使われている場合でも、そのデータは不正確だった。

Heresyでは、営業が入力したデータに基づいて目標達成状況などをリアルタムですぐに見られる。また、うまく行きそうもない案件には、警報を出す。目標達成の見通しも、ソフトウェアがチェックする。

“営業の各段階の状況報告や、今後やるべきことのリマインダー、過去のメールやノートを調べるなど、営業が必要とする情報をすべて提供し、しかもそれを、画面上のUIのクリックや、シンプルなドラッグ&ドロップでできる”、とStanimiroffは語る。

そして、集積し分析したデータを、マネージャーやチームと共有する。そのことを通じて営業の文化というものを作っていくが、その過程は、StanimiroffがStack Overflowで経験したソフトウェア技術者たちのコラボレーションに似ている。

チーム全体としてのその月の営業の進捗状況が画面で簡単に分かるから、それまでの孤独な盲目状態に比べると、それだけでも安心や励みにつながり、コラボレーションの意識や意欲も高まる。営業の動的過程を実際に画面上で見ることがとても重要、とCEOのStanimiroffは言う。

“問題が早めに分かるから、チームのコース修正も、間に合うタイミングでできる”、と彼は言う。

Heresyこのほど、75万5000ポンドの資金を調達して、製品開発と、(イギリスだけから)ヨーロッパへの進出にそのお金を充てようとしている。同社を支援する投資家は、LAUNCHub Ventures, AngelList, Seedcamp, そしてLondon Co-Investment Fundだ。Stack OverflowのファウンダーJoel SpolskyとTrelloの協同ファウンダーMichael Pryorも、同社の良きアドバイザーだ。

コミュニケーションのない孤独な営業から、コミュニケーションの盛んな強い営業へ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))