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YouTuber支援プラットフォーム「BitStar」運営が3億円を資金調達——JTBとの協業で海外進出も

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YouTuberをはじめとした、発信力のある個人がコンテンツをどんどん公開するようになる中、日本でもインフルエンサーマーケティングのプラットフォームやサービスを提供して、インフルエンサーを支援する動きが活発になっている。5月には集英社がインフルエンサーマーケティング事業への参入を発表しているし、6月7日にはCandeeがインフルエンサーが商品を動画で紹介するライブコマースに参入、アプリの提供を開始したばかりだ。

こうしたインフルエンサーマーケティングのプラットフォームのひとつ「BitStar」を運営するBizcastは6月19日、グローバル・ブレインが運営するファンドを引受先とする3億円の第三者割当増資の実施を発表した。また資金調達に伴い、グローバル・ブレインのパートナー、深山和彦氏が社外取締役に就任する。

Bizcastは2014年7月の設立。動画広告での収益化を図りたいYouTuberと、動画プロモーションをしたい企業とをマッチングするサービスとして、BitStarベータ版を公開したのは2015年9月のことだ。Bizcastは、シードラウンドではEast Venturesから資金を調達、2016年8月のシリーズAラウンドではコロプラから資金を調達している。

BitStarがインフルエンサーに提供するのは、企業とのマッチングを行う広告代理店機能、インフルエンサーが活躍するためのプロダクション機能、そしてコンテンツ制作を進めるメディア機能だ。Bizcast代表取締役の渡邉拓氏は「我々の狙うマーケットは芸能プロで1兆円、広告業界で6兆円、コンテンツ産業は12兆円ととても大きく、しかしアナログな世界だ。BitStarは、インフルエンサーの発掘、育成、マネタイズを支えるテクノロジーが強み」と話す。

具体的に用意されているシステムには、インフルエンサー発掘では、YouTuberやInstagrammerなど成長しているインフルエンサーを自動検知してスカウトできるクローリングシステム、マネタイズ支援では、大量の企業からのオファーを効率的に実施するマッチングプラットフォームがある。また育成支援ツールとして、YouTubeチャンネルをデータに基づいて分析し、配信方法を最適化するシステムを開発中とのことだ。

これらITを活用する一方で「(タレント)インキュベーターとして、芸能タレントのマネジメントに携わった人材なども抱えている」と渡邉氏は言う。「テクノロジーと人の力で、さらにこの市場での成長を加速させていきたい」(渡邉氏)

BitStarでは、著名なスターインフルエンサーだけでなく、ロングテールでコンテンツを提供するインフルエンサーも押さえている。YouTuberの登録は無料とし、マッチングシステムや広告案件の提供のほか、ファンレターの住所貸しや確定申告の支援などのサービスをアラカルト式に提供している。MCN(マルチチャンネルネットワーク)やタレント事務所に所属していないYouTuberの登録も多く、YouTubeチャンネルの購読者が1000人以上のインフルエンサーが1500人以上登録し、フォロワーは延べ8000万人に到達。国内では最大級のインフルエンサーネットワークとなっているという。

YouTuberによる動画配信実績は1000本超。クライアントにはDMM.comやミクシィ、ディー・エヌ・エー、バンダイナムコ、スクウェア・エニックスといったゲームのプラットフォーマーやメーカーに加え、銀座コージーコーナー、デニーズ、リクルート、ユニチャーム、エステー化学など、さまざまな業種の大手企業の名が挙がっている。

今回の資金調達によりBizcastでは、マスメディアやプロダクションとの連携により、さらにプロダクション事業、メディア事業を強化していく考えだ。また、新たなプロダクトの開発と海外展開のための投資も進めるとしている。

特に海外展開については、今回の出資ファンドに戦略的LPとして参加しているジェイティービー(JTB)とそのグループ会社とも協業を進めるとのこと。既に国内では旅行商品「エースJTB」のプロモーションにBitStar登録のインフルエンサーが採用されているそうで、今後さらに観光インバウンド領域などで、日本企業の海外プロモーション支援を協業で進めていくという。

写真左から:グローバル・ブレイン パートナーの深山和彦氏、代表取締役社長の百合本安彦氏、Bizcast代表取締役の渡邉拓氏、COOの原田直氏、CTOの山下雄太氏