Facebook、太陽光ドローンAquilaの2回目の飛行試験に成功――今回は着陸もほぼ問題なし

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Facebookは太陽エネルギーで駆動するドローンを上空に飛ばし、安定的にインターネットが利用できない地域にネット環境を提供するというプロジェクトに取り組んでいる。そして今週の木曜日に同社は大きなマイルストーンに達した。Aquilaと呼ばれるFacebook初の商用ドローンが、2回目の試験飛行を終え、無事に着陸を果たしたのだ。なお、1回目のテストでは着陸直前に構造上の問題が発生し、運輸安全委員会(NTSB)が調査を行っていた。

5月22日に開催されたこの試験飛行では、Aquilaが夜明け後すぐに地上を離れ、飛行時間は1時間46分におよんだ。機体は制限値の上空3000フィート(914メートル)まで上がり、上昇速度は初回のテストの倍となる分速180フィート(55メートル)を記録した。Aquilaのチームは、1回目の試験飛行のデータをもとに機体に数々の「改良」を加えた結果、この上昇速度を実現できたと話している。

上昇速度は向上したものの、そもそもAquilaは設計上そこまで速く移動できるようにはなっていないため、逆風時の時速は10〜15マイル(16~24キロメートル)程度だとFacebookは語る。しかし、Aquilaは安定したネット環境を提供するために、特定の区間にある程度長時間滞在する必要があることを考えると、飛行速度の遅さはむしろ強みだと言える。先述の通りAquilaは太陽エネルギーで駆動し、Facebookによれば消費電力はヘアドライヤー3個分とのこと。

今回の試験飛行もデータ収集が目的で、Aquilaのチームは手に入れたデータをもとに、エネルギー消費量を予測するモデルの調整やバッテリー、ソーラーシステムの最適化を行う予定だ。これらについては、もちろん試験飛行前に徹底的なシミュレーションが行われているが、細かな部分を調整するには、商業利用が始まったときの現場に近い環境でドローンを飛ばす以外に方法がないのだ。

それ以外にも、抵抗を増やして速度を落とすために新たに搭載されたスポイラーや、機体に搭載されたシステムから発される電波の強度のテストが行われた。1回目のテストで問題が発生した着陸プロセスも事前に見直され、ここでもスポイラーが力を発揮した。

新しい着陸プロセスでは機体へのダメージを軽減するために、プロペラが地面と水平に固定されるようになっており、これはテスト中もほぼ設計通りに機能したとFacebookは発表した。しかし、実際に固定されたプロペラはたったひとつで、上の動画を見ればわかる通り、残りのプロペラは着陸するまで全て垂直のままだった。しかし、着陸前にプロペラのモーターは全て止まり、機体は砂利が広がった地面にゆっくりと着陸した。さらに、機体へのダメージに関しては「すぐに修理可能なへこみが数か所」発生するに留まった。これは初回に比べればかなりマシだが、Aquilaのチームは引き続き着陸プロセスの改善に務める予定だ。

最終的にFacebookは、翼長113フィート(34メートル)もの巨大な機体を1回の飛行で最長90日間上空に滞在させ、直径60マイル(97キロメートル)の範囲にネット環境を提供しようとしている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter