近所のおすすめレストラン、歯医者はどこ?――ご近所SNSマチマチが1.7億円の資金調達

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ご近所SNS「マチマチ」を運営するマチマチは11月21日、ANRIBEENEXT、および個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施し、総額で1.7億円を調達したと発表した。また、マチマチは同時に茨城県水戸市との連携を開始した。ご近所SNSのマチマチは、生活圏内の近所に住むユーザー同士がコミュニケーションをとるためのサービスだ。近所のおいしいレストラン、おすすめの歯医者、地域イベントの開催情報などをユーザー同士がやりとりできる。

マチマチは日本に昔からあるリアルな“ご近所付き合い”をデジタル化しようとしていて、サービス登録には携帯電話番号を用いたSMS認証が必要だ。登録も実名でしなければならない。

TechCrunch Japanではマチマチをローンチ当初から紹介しているけれど、以前はサービス登録時に郵送による住所確認が必要だった。しかし、想定以上の離脱率からSMS認証に切り替えると、離脱率が大幅に改善。マチマチ代表取締役の六人部生馬氏は「『近所×実名』というプロダクトの設定が生きて、トラブルやネガティブな投稿はほとんどない」と話す。

前回の取材時から比べると展開地域数も大幅に伸びている。約半年前には2000地域だったのが、その約3倍の6300地域にまで拡大した。六人部氏によれば、展開地域数が急激に拡大した要因は主に、ユーザー同士の口コミと「コミュニティデザイナー」を活用した草の根活動の結果だという。コミュニティデザイナーとは、各地域に住むインターンやボランティアのことで、近くに住む知り合いに声をかけたり、ポスティングしたりといった地道なPR活動を行っている。

そこに住んでいるからこそ分かる有益な情報

ところで、僕はいま、東村山市という都心から(ほんの少しだけ)離れたところに住んでいる。マチマチを取材するにあたりサービスを試してみたのだが、僕の近所でもちゃんとマチマチコミュニティが立ち上がっていた。まだ11人程度の小さなコミュニティだったけれど、おすすめレストランなど、実際にこの近所に住む僕にとっては非常に価値の高い情報が掲載されている。離れた場所にあるレストランで撮ってフィルターをかけたインスタの写真なんかより、こっちの方がよっぽど有益だ。

僕のマチマチコミュニティでは子供のいる主婦の方がメインユーザーのようだったが、六人部氏によれば、「全体のユーザーの内訳は、20代後半〜40代が70%、50〜60代前半が20%。都心では上京したての新大学生や新社会人の利用が若干増加してきている」という。

マチマチは現在、マネタイズよりも利用者の増加と自治体との連携に注力している。今回連携した水戸市は、2017年6月の渋谷区などに続いて4例目の連携となる。マチマチは今後もこの戦略にフォーカスし、1年間で50〜100程度の自治体と連携をしていく予定だ。

マチマチを含むSNSには「他のみんなが使っているから使いたい」というようなネットワーク効果がある。その効果が現れる臨界点をユーザー数が超えられるかが鍵となるだろう。

「2016年3月のサービス以降、確かな手応えを感じており、利用者数さえ増えれば、ビリオンダラーを超えるポテンシャルのある領域だと確信した。既存のソーシャルサービスとは違い、短期間に成長するモデルではないが、12ヶ月の利用継続率は約50%と、1度登録すると使い続けるサービスとなっている。マネタイズは、MAUで2ケタ〜3ケタ万台を超えた段階で開始していく」(六人部氏)