3ステップでAIによる映像解析を開始できる「SCORER Cloud Processing」が登場

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映像解析システムの開発プラットフォームを提供するフューチャースタンダードは12月12日、AIによるクラウド映像解析ツール「SCORER Cloud Processing(スコアラー クラウド プロセッシング、以下SCP)」の提供を開始した。

フューチャースタンダードはこれまでに、映像解析技術を使ったプロダクトやサービスの開発を簡易化する開発プラットフォーム「SCORER(スコアラー)」を提供してきた。SCORERは、カメラや映像に関する最新の解析技術をブロックのように組み合わせることで、安価で簡単に映像解析システムを開発することを可能にする。システム企業やAIベンチャーなどの持つ高性能・高機能な映像解析技術、ネットワーク技術、クラウド技術、組込み技術の提供を受け、それらを一元的に管理・利用できる。SCORERについては、以前のTechCrunch Japanの記事でも詳しく紹介している。

SCPは、SCORERのクラウド版サービスだ。SCPでは、ログインすれば、映像解析の知識や経験がない人でも簡単に、AIによる映像解析が始められる。映像解析の設定に必要な手順は「解析したい映像を選択」「解析アルゴリズムを選択」「解析結果を確認・出力」と3ステップで済み、とても簡潔だ。

SCPで利用できるAIアルゴリズムには、フューチャースタンダードが自社で開発したオープンソースベースの顔認識・人物認識アルゴリズムである「SCORER Attention Counter」「SCORER Pedestrian Counter」のほか、コンピュータビジョンやディープラーニング領域で高い技術力を持つ、香港SenseTime(センスタイム)のオブジェクト認識技術「SENSE Video(センスビデオ)」も搭載されている。SENSE Videoのアルゴリズムでは、道路を撮影した映像から交通量を計測することや、歩行者の年齢・性別判断機能を利用した属性分析、動線解析なども行うことができるという。

また、2017年内にはリコーが提供する人物検知アルゴリズムも実装を予定。さらにMicrosoft AzureやAyonoxが提供するアルゴリズムについても近日、実装を予定している。

SCPは、ユーザー登録・初期費用は無料。SCORER Attention CounterとSCORER Pedestrian Counterについては、ライセンス料金や従量課金なしで利用できる。SENSE Videoについては、ライセンス料金が月額1万2000円、映像の長さに応じて1時間あたり70円の従量課金となっている。

フューチャースタンダードでは、今回のクラウド版のリリースに合わせて、既存のSCORERシリーズのサービス群についても見直し、再定義を行った。従来から提供しているRaspberry Piを使ったキットやSDKを「SCORER Edge」と位置付け。また大容量になりやすい映像データをIoT機器・カメラからアップロードするための上り優先のデータ通信SIMは、2年縛りなし・1カ月単位で契約が可能な「SCORER LTE」にリニューアル。500GBプランで月額3200円、大容量プランで月額5500円(初期費用は各4000円)と料金も下げ、本日より事前受付を開始した。

フューチャースタンダードでは「AIは『開発するもの』から『使うもの』となっていく。利用の間口を広げるために、初期費用不要で従量課金で利用できるものとしているし、データアップロードのハードルも下げた。また、AIアルゴリズムも各社のものを(プラットフォームとして)取り入れることで、ユーザーはイニシャルコストを小さくして比較することもできる」と一連のサービスリリース、リニューアルについて説明している。

フューチャースタンダードは2014年3月の設立。2016年1月にインキュベイトファンドなどから1.3億円を調達、2017年7月にはスパイラルベンチャーズ、テックアクセルベンチャーズなどから2.1億円を調達している。