CES2018:LGがテレビの映像改善にAIを興味深いやりかたで適用

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一般的に、CESでもどこでも、ある会社が製品に「AI搭載」と謳(うた)うときは、一種の大言壮語だと思ったほうが良い。そして、今朝行われた、あまりぱっとしなかったLGのプレスカンファレンスでも、確かに大言壮語は行われていた。LGは、AIをこれまでになくスマートなやり方で適用することを発表したのだ。すなわちコンピュータービジョンを用いたインテリジェントな映像の改善である。

誇大広告に騙されやがってと非難される前に言わせて貰うなら、この機能は全く不要な代物で、多くの場合、よろしくないアイデアだ。高品質で正確に較正されたディスプレイパネルは、それだけで素晴らしい画像を見せてくれる。これに対してモーション補間やインテリジェントな細部の改善を加えてもおそらくそれを悪化させるだけのものだからだ。しかし、私はそれはクールなアイデアだと思った。

基本的な課題は以下のものだ:画面上の画像を眺めたとき、それを良く見せるためには様々なことを行わなければならない。例えば、色ムラは目立たないようにスムースにすることができるが、もしその操作がスクリーン全体に適用されてしまうと、重要な詳細が不明瞭になってしまうかもしれない。なので、スムースにするのはスクリーンの一部だけにしたくなるだろう。一方高コントラストの部分は、更に鮮明化したくなるかもしれない。

これは多くの手段によって達成することができるが、その1つの手段は画像の縁(ふち)をインテリジェントに検出するやりかたである。そうしたら、次にそれを断片に分割したり、強調のためにそれらの縁を鮮明化することができる。しかしそのやり方は、例えば建物が地平線と重なっているような場合などには、変な結果になる可能性がある。建物が地面の一部であるかのように、両者に同じ改善処理が施されてしまうからだ。基本的には、画像の異なる部分は異なる操作を必要としていて、それは必ずしも明らかではないのだ。

こうした改善を行わなくても、映像をきれいに見ることはおそらくできるだろう。しかし、画像の魅力をより高めたい場合には、個別に識別したい、別々の操作が必要となるのだ。

LGの最新のTVが実現していること、あるいは彼らが実現していると主張していることは、この問題に対して、実際の物体認識AIを適用することである。これは、特殊な形式ではあるものの、画像の中の顔を識別したり、何かが犬なのかそれとも猫なのかを区別してくれたりするものと、同じようなものだ。

この場合、基本的なオブジェクト認識でさえ、場面をより知的に解析するために使うことができる。例えば地形を建物から区別し、人びとと車を建物から区別し、テーブルの上のものたちをテーブル自身と区別する、といったことだ。

もちろん、全てが一度に手に入るわけではないだろう。LGの、この機能に対するステージ上での軽い扱いや、実際の詳細については言及がなかったことを思えば、この適用プロセスはまだ始まったばかりだということが想像できる。おそらくは現時点では全く機能していない可能性もある。

しかし、これは楽しいアイデアであると同時に、スマートなやりかただ。こうしたものをCESで目にすることは珍しい。このアイデアを賢く適用できたならば、例えばTV画面の中で激しく動く一部のオブジェクトを識別して、そこだけにフレーム補間を行ったり、どの種類の画像や物体に対して、鮮明化、色修正などを適用すべきかをユーザーに選ばせたりすることが可能になる。

私は数年のうちには、オブジェクト識別型の画像改善が、テレビの標準機能になることを期待している(もし今週中に解決しないとすればだが。何しろこれはCESなのだ)。とはいえ、勿論、真に有用で想像力豊かなアプリケーションの登場にはもう少し時間がかかるだろう。

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(翻訳:sako)