シリコンバレーのスタートアップの20%がオークションレート証券で泣く
Michael Arrington
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金融危機が米経済ほぼ全域を揺るがす中、ベンチャー資本が燃料のシリコンバレーだけは無傷に思えたが、それも過去の話に。
ベンチャー投資先のスタートアップの最大20%までが、マネーマーケット的流動性で高利回りが手にできると金融アドバイザに口説かれ、持ち出しのお金を「オークションレート証券(Auction Rate Securities: ARS)」*なるものに大量に注ぎ込んで資金凍結となり、今血眼になってキャッシュ引き出し手段を探している。
オークションレート証券は市場規模$330B(3300億ドル)。一定期間を置いて(7日、28日、35日置き)ロールオーバーすることで投資家も短期で流動化が可能だ。登場から20年になるが、かつて一度も市場は失速しなかった。-2月までは。
2月に入って公共債市場の状況に懸念が生じ、それが元でオークションが凍結(入札不調)になって以来、証券所有者はみな流動化不能となり、凍結に終わりが見えない状況が続いている。ベンチャーキャピタリスト兼ブロガーのPaul KedroskyがCNBCで定期的にこの問題について語っている。
大企業も一部打撃を受けた。例えばJet Blueは$611M(6億1100万ドル)、つまり現金・投資証券の72%がARS関連だ。一方、非公式の調査ではベンチャー投資を受けたスタートアップ60社のうち12社もこのARSに現金を投じていたことが分かっている。融資したベンチャーキャピタリスト(VC)が知らぬところで起こったケースも多い。あるベンチャーキャピタリストは投資した全現金の5~10%は凍結になったのではないか、と見ている。
VCたちは今、ポートフォリオカンパニー(投資先)が支払い勘定・その他債務の決済を滞らせぬよう別の資金源探しの支援に躍起だ。あるVCの話では、最初にヘルプを求めるのは往々にしてシリコンバレー・バンク(Silicon Valley Bank)らしい(彼も「キャッシュフローの泥沼に深くはまり込んだ」投資先を多数抱えているそうだ)。 また凍結された証券から支払われるはずだったレートと大体同じレートで、今度はブローカーが企業に金を貸し付け流動性を確保している、という話も別のVCから聞いた。
VCへの電話取材では、コメリカ銀行の名前を出す人が多かった。VCサイドが言うには、この銀行が顧客にマネーマーケットファンドより安全かつ高利回りな商品としてARS投資を助言したものらしい。「これが危険だということさえ、我々は全く知らなかったんです」、もう一人のVCはそう話していた。
Update: 非流動性証券専門のスタートアップ「Restricted Stock Partners」が、自社の電子マーケットでARSトレードを扱っている。金に困ったスタートアップはこれを使うのも手かもしれない。
Update 2: Silicon Valley Bankが出した2月21日付けメモに、この被害規模を示す数字があった。: 「あらゆる形式のオークション証券のうち毎日期限のくる証券の70~80%、つまり$15B~$25B(150億~250億ドル)相当のロールオーバーが上手くいっていない」(訂正!thnx>本間俊宏さん)。-これはひどい。
*オークションレート証券(Auction Rate Securities:ARS): 地方債、社債、優先株などで構成され数週間おきに入札で金利を見直す借換債のこと。オークション証券とも。解説1、2、3、関連記事
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(翻訳:satomi)
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